Neuromancer
1984「ニューロマンサー」★★★★★
ケイスは、コンピュータ・カウボーイ能力を奪われた飢えた狼。
だが、その能力を再生させる代償に、
ヤバイ仕事をやらないかという話が舞いこんできた。
きな臭さをかぎとりながらも、仕事を引き受けたケイスは、
テクノロジーとバイオレンスの支配する世界へと
否応なく引きずりこまれてゆく。話題のサイバーパンクSF登場!
電脳空間(サイバースペース)が張り巡らされた近未来。
電脳空間に意識を没入して企業のファイアウォールを破り、
データを盗み取るコンピュータカウボーイ(クラッカー)のケイス。
24歳の若さでありながらやり手の彼だったが、
ある仕事で雇い主を裏切り、それが発覚し、ウイルスを送られ、
神経系を焼かれ、電脳空間から放逐されてしまう。
そんなとき、空虚な日々を過ごしていた彼に
アーミテジという見知らぬ男から仕事が舞いこんだ。
ケイスは損傷した能力修復を条件に、
ある巨大企業へのクラッキングを依頼される。
同様に雇われていた戦闘サイボーグの女性モリイと共に、
大仕事に乗りだすが、そこには人知を超えた存在が――
「攻殻機動隊」や「マトリックス」を想起すべきみたいですが
どちらもよく知らず、「BALDR FORCE」だったのは私だけでいい。
とにもかくにも記念碑、金字塔、大傑作につきる作品のようです。
が、文章のクセが強いので万人向けとはいいがたい扞格。
キレがいいのにキレが悪いという印象、句点不足というか。
外来語(カタカナ)ルビの量も厖大で、無いページが無いほど。
これぞサイバーパンクなのですね。
タイトルの解釈は(べた褒めの)解説にもいくつか出てるけど、
やはり新世界の夢想家が好きだなぁ。
ハイテクの近未来でありながら、ごみごみ退廃的な町並風景によくあう。
本書、「カウント・ゼロ」、「モナリザ・オーヴァドライヴ」で
電脳三部作をなしているそうな。
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