赤川 次郎 (あかがわ じろう)
1948年〜
福岡市生れ。
桐朋高校卒。
日本機械学会に勤務していた1976年に
オール讀物推理小説新人賞に「幽霊列車」で入選。
翌年、長編「マリオネットの罠」を刊行。
「三毛猫ホームズの推理」や「セーラー服と機関銃」などで人気作家に。
永井夕子や三姉妹探偵団など、シリーズ・キャラクター物のユーモア推理が多く、
ほかにホラーや恋愛小説などがあり、500冊以上のオリジナル著書がある。
1980年「悪妻に捧げるレクイエム」で第7回角川小説賞を受賞。
超参考
1976『三毛猫ホームズの推理』インフィニティ
体つきは優雅で上品、きりっとした顔立ちの三毛猫。 手術で子宮をとったせいか、時々物思いにふける癖がある。 だがひとたび事件がおこると、ユニークな推理と鋭い冴えで人間どもを翻弄する。 その名も『ホームズ』。 そして、コンビの片山は、血を見るのは大きらい、アルコールはダメ、 女性恐怖症と三拍子そろった独身男性。一応刑事だ。 売春、密室殺人、女子大生連続殺人事件と二人(?)のまわりには事件がいっぱい。 ノッポで童顔の片山と名探偵ホームズのスリリングな活躍を描く、 ベストセラー「三毛猫シリーズ」ついに文庫化!! 三毛猫で、体つきはほっそりとしている。 配色がユニークで、背はほとんど茶と黒ばかり、 腹のほうが白で、前肢が右は真っ黒、左は真っ白だった。 鼻筋が真っ直ぐ通ったきりっとした顔立ち、 ヒゲが若々しくピンと立っていて、 顔はほぼ正確に、白、黒、茶色に三等分されていた。 (※三毛猫ホームズの作中描写) 三毛猫ホームズ・シリーズ第1弾。ユーモアミステリ。 この本への思い入れは最高位に属します。 理由は単純明解。初めて読んだミステリだから^w^ どっかのサイトで聴いて誰がいったか失念したけど 「最高のミステリは最初に読んだミステリだ」みたいな格言もあるものね。 そういう意味で三毛猫は打ってつけでした。 正に初心者でも読みやすく面白くそこそこミステリだし最高! 片山義太郎(28)と7歳年下の妹・晴美はもはや知人。 この後はもう、すぐに三毛猫シリーズを網羅して、 他の赤川作品を古本で読みまくってましたよ、まさに乱読。 ざっと200冊は読んだかと(若かったのよ) ゆえに全部は並べませんけど(覚えてないものw)、 初期の作品なら大ハズレはないとは思いますー。入門者に最適。
1976「マリオネットの罠」★★★★★
「私はガラスの人形と呼ばれていた」 森の館に幽閉された薄倖の美少女、 都会の空白に起こる連続殺人の現場に残される謎のナイフ。 人間の輻輳する欲望を鮮かに描いた異色の長篇推理。 どこかフランスの書物に漂うような空気のある本作。 こういう暗いタッチも初期の特徴です。救いというか容赦がない。 ユーモアが描ける人はノワール的なのもすごいのね。 ユーモア……それは悲しみのカリカチュアだ(ピエール・ダニノス)
1978「ひまつぶしの殺人」★★★★★
世界有数のダイヤコレクションを携えて、 謎の石油王橘源一郎が、中東から突如帰国した。 そのニュースを知った早川家は大騒動。 なにしろ母は泥棒、兄は殺し屋、妹は詐欺師、 弟は警察官という偉大なる一家なのだ── 弁護士をしていて、ただ一人まともな圭介の悩みは深まるばかりだ。 そんな圭介の心配をよそに、 一家の関心は、もっぱら橘の滞在先のS湖のVIPホテルへ…。 盗む側と守る側の華麗な知恵比べの幕が開く! 早川一家シリーズ第1弾。 ユーモアミステリ。 バラバラのドタバタをさくっとまとめるのがとにかく巧い。 設定も展開も作者らしさが全開の一本。▼BACK▼ ▽TOP▽
1976「幽霊列車」★★★★☆
山間の温泉町へ向かった列車から八人の乗客が消えた。 前代未聞の難事件に取り組んだ警視庁捜査一課のオニ警部は 聞込の先々で推理マニアの女子大生とハチあわせ、 いつか二人は名コンビになり…… 幽霊シリーズ第1弾。 ユーモアライトミステリ。短編集。 これがデビュー作なんだっけ。 なかなかミステリしてます。 赤川ミステリの雛型。象徴。 リーダビリティの高さで右に出る作家はいないかも。 上の4冊とも読んでも10時間程度しかかからないと思うのでぜひお試しあれ。 著作は数百冊あるけど、この辺さえ押さえておけば ぶっちゃけていっちゃうと十分な気がする(w