松本 清張 (まつもと せいちょう)

1909.12.21〜1992.8.4
福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市小倉北区)生まれ。
本名:清張(きよはる)

給仕、印刷工など種々の職を経て、
1943年、朝日新聞西部本社に正式に入社。
1950年、朝日新聞社勤務中に書いた処女作「西郷札」が
『週刊朝日』の「百万人の小説」に入選、第25回直木賞候補作となる。
1953年「或る「小倉日記」伝」が、第28回芥川賞を受賞。
1955年から「張り込み」「顔」で推理小説を書きはじめ、
「点と線」「眼の壁」の二長編はベストセラーとなり、
国内ミステリに社会派とよばれる流れを生みだし、
歴史・時代・伝奇・評論・随筆など旺盛な創作活動を展開し、
その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った巨匠。

超参考
1958「点と線」★★★★
福岡市の香椎海岸で発見された男女の死体。 汚職事件渦中の某省課長補佐と愛人の心中と誰もが思ったが…。 犯人が仕組んだ情死偽装トリック。 容疑者には鉄壁のアリバイが…。 社会派ミステリ。 アリバイ倒錯もの。 登場人物もトリックもリアル、ゆえに地味(w 知名度はかなり高いので、 とりあえず読んでおいて損はないはず。短いし。
1961「砂の器」★★★☆☆

宿命とはこの世に生まれて来たことと、生きているということである。 東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。 被害者の東北訛りと“カメダ”という言葉を 唯一つの手がかりとした必死の捜査も空しく捜査本部は解散するが、 老練刑事の今西は他の事件の合間をぬって執拗に事件を追う。 今西の寝食を忘れた捜査によって断片的だが貴重な事実が判明し始める。 だが彼の努力を嘲笑するかのように第二、第三の殺人事件が発生する……。 刑事ミステリ。上巻。 操車場で発見された惨殺死体の捜査の物語。 ベテラン刑事・今西の丹念な捜査がメインで、 犯人らしき人物とその関係者の視点も入りまじり進行します。 取りたてて魅力的なミステリー(謎)はありません。 倒叙風で、現実的、社会派路線ですのでね。 人間は背負った宿命から逃れることはできない。 善良この上ない元巡査を殺害した犯人は誰か? そして前衛劇団の俳優と女事務員殺しの犯人は? 今西刑事は東北地方の聞込み先で見かけた “ヌーボー・グループ”なる新進芸術家たちの動静を 興味半分で見守るうちに断片的な事実が 次第に脈絡を持ち始めたことに気付く…… 新進芸術家として栄光の座につこうとする青年の 暗い過去を追う刑事の艱難辛苦を描く本格的推理長編である。 下巻。 第二、第三の殺人事件と断定しちゃってるけど、うーん……。 こちらも捜査捜査で一歩ずつ確実に真相へ近づいていきます。 その過程もね、ちょっと長すぎるかなぁと。800ページだもん。 会話主体でスラスラ読みやすいけど、重複してる部分や 難航してる部分は削ってもよさげ。さすがに冗長。 ミステリ面を欲張らなきゃすっきりしてただろうに。 (凶器はエグくて好き) でも、まあ、これが清張らしい作品なのでしょうね。 特有のうまみはありますよ。
1965「張込み」★★★☆☆

平凡な主婦の秘められた過去を、 殺人犯を張込み中の刑事の眼でとらえて、 推理小説界に新風を吹きこんだ表題作など8編を収める。 ミステリ。短編集。 幅広いタイプの作品揃い。 結構 黒いですねー。抉る観点が素敵です。 ああ、もうおぼろげな輪郭しか記憶にない(´・д・`)
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