森 博嗣 (もり ひろし)

1957.12.7〜
愛知県出生。
1980年 名古屋大学工学部卒業
1982年 同大学院工学研究科修了
1991年 同大学院工学研究科・助教授
国立N大学工学部建築学科で研究をするかたわら、
1996年に第1回「メフィスト賞」を受賞し、作家デビュー。
すでに著書は100冊を越える速筆家。
現代国内ミステリの代表的作家。
オフィシャルで自作の紹介とかあるので参考に☆

OHP
超参考
    THE PERFECT INSIDER
1996「すべてがFになる」★★★★★

孤島のハイテク研究所で、 少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。 彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい 両手両足を切断された死体が現れた。 偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、 この不可思議な密室殺人に挑む。 S&Mシリーズ第1弾。理系ミステリィ(以下略) 記念的価値を抜かせばこのシリーズが国内で1番好きです(^^) S(犀川 創平)とM(西之園 萌絵たん)の会話がいいですねー。 森たんの本は厚いけど、やたら読みやすいのもポイント高いです。 まさに現代ミステリよね。 ラブコメ好きなら順番に読んだ方がいいですよ(w
    DOCTORS IN ISOLATED ROOM
1996「冷たい密室と博士たち」★★★★
同僚の喜多助教授の誘いで、 N大学工学部の低温度実験室を尋ねた犀川助教授と、 西之園萌絵の師弟の前でまたも、不可思議な殺人事件が起こった。 衆人環視の実験室の中で、男女2名の院生が死体となって発見されたのだ。 完全密室のなかに、殺人者はどうやって侵入し、 また、どうやって脱出したのか? しかも、殺された2人も密室の中には入る事ができなかったはずなのに? 研究者たちの純粋論理が導きでした真実は何を意味するのか。 S&Mシリーズ第2弾。 漂う雰囲気と浮かぶ情景で陶酔。 超クール。 こちらが事実上の処女作。
    MATHEMATICAL GOODBYE
1996『笑わない数学者』インフィニティ

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。 そこで開かれたパーティの席上、 博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。 一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され…。 S&Mシリーズ第3弾。 あうう、ダメだよ、これ良すぎだって。最・高。 世間一般では「悪かないけどそれほどか?」って感じでしょうけど 私的に良すぎました。体内に埋め込みたい(w (´-`).。oO(P・J・デービスにまで手を出したなんてだれにもいえない…)
    JACK THE POETICAL PRIVATE
1997「詩的私的ジャック」★★★☆☆

大学施設で女子大生が連続して殺された。 現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。 捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。 被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。 S&Mシリーズ第4弾。 密室もの。やや童謡殺人の趣きも。 なぜだかインパクトが薄い。前作が良すぎたからかな。 文体は相変わらずセクシィですけども(←この辺から感染してくるw)
    WHO INSIDE
1997「封印再度」★★★★
50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に 家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。 不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、 現在にいたるまで誰にも解かれていない。 そして今度は、林水が死体となって発見された。 S&Mシリーズ第5弾。 密室もの。宝箱燃え。 森たんは表題にせよ各章の題にせよ人名にせよ洒落てますねぇ。
    MISSING UNDER THE MISTLETOE
1997「まどろみ消去」★★★☆☆

大学のミステリィ研究会企画のミステリィツアー。 参加者達はビルの屋上から、別の屋上で、 30人のインディアンが踊っているのを目撃するが、 現場に行くと誰もいなかった…。 短編集。11話収録。 S&Mのお話もあります。抽象的で観念的なのは狙いだよね。 モーリーの素を感じます。 好きな人は好きなんだろうなあ。
    ILLUSION ACTS LIKE MAGIC
1997「幻惑の死と使途」★★★★
「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」 いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が 衆人環視のショーの最中に殺された。 しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か? S&Mシリーズ第6弾。 「夏のレプリカ」と同時進行。 面白い趣向ですが、深い意味(仕掛け)はありません(^^; 奇術師の描き方が素晴らしいです。
    REPLACEABLE SUMMER
1998「夏のレプリカ」★★★☆☆

T大学大学院生の簑沢杜萌は、 夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。 杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、 実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。 眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは? S&Mシリーズ第7弾。 「幻惑の死と使途」と同時進行。 萌絵と杜萌の萌え萌えバトル勃発!(しません
    SWITCH BACK
1998「今はもうない」★★★★★

避暑地にある別荘で、 美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された。 二つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。 遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が…。 おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。 S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。 S&Mシリーズ第8弾。 シリーズ第8弾だからこそ、ですねー。 これだけを読んでも「だから何?」と思えましょう。 ラストがかなり好き。
    NUMERICAL MODELS
1998「数奇にして模型」★★★☆☆

模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。 死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。 同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、 彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。 S&Mシリーズ第9弾。 模型への情熱に付いていければいいんでしょうけどね… 萌絵たんのコスプレがあるので良しとしますか(えー ここまでくればもう好きにしてOKですよ。
    THE PERFECT OUTSIDER
1998「有限と微小のパン」★★★★
「F」から始まり今ここに終結、そして拡散? 萌絵たちが訪れたテーマパークで次々と起こる不可解な事件の背後には。 日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを 訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。 パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる 死体消失事件があったという。 萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。 核心に存在する、偉大な知性の正体は……。 S&Mシリーズ第10弾(ひとまず完結) 長いだけ、とは言いませんがもうちょっと絞れなかったかなぁ。 "天才"の描写は無敵ですね。 浜辺のシーンなぞあまりにも綺麗。
    A SLICE OF TERRESTRIAL
1999「地球儀のスライス」★★☆☆☆

「黒窓の会」。 西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会に ゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。 屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。 短編集。10話収録。 S&Mのお話も2話あります♪ 次のシリーズのキャラも登場してたり。 (おお。それ以外は記憶にねぇ――!^^;)
1999「森博嗣のミステリィ工作室」★★★☆☆

第1部 森博嗣のルーツ・ミステリィ100 緻密なレビューしてくれてます、100冊分(^^) 当然、けっこう影響されました(w 名作揃いで既に読んでるの多かったけど。意外性は薄め。 第2部 いまさら自作を語る 上記の12冊(S&M+短編集)のあとがきなど。 第3部 森博嗣の多重な横顔 著者の色んな側面が見えますー。 期待してなかったけどおもしろかったな、ファンなら買いですよー。
    Until Death Do Us Part
1999「そして二人だけになった」★★★★
全長4000メートルの海峡大橋を支える コンクリートの巨大な塊"アンカレイジ"。 内部に造られた窓ひとつない空間に集まった科学者・建築家・医師の6名。 プログラムの異常により海水に囲まれ 完全な密室となったこの建物の中で、次々と起こる殺人…。 最後に残ったのは、盲目の若き天才科学者とアシスタントの二人だった。 犯人は、私?僕?それとも―。 舞台設定が凄まじい。繊美。 隔離された世界、止まらない殺人、そして二人だけになった… 森 博嗣といえばコンクリートですから水を得た魚です。 単発でも氏の魅力が冴えますね。
    GOD SAVE THE QUEEN
2000「女王の百年密室」★★★☆☆

女王が統治する幸福で豊かな楽園。 不満も恨みもない世界で起こる空前の殺人事件。 女王の塔の中で殺されていたのは…。 完全なる密室、そして、完全なる犯罪。 僕とパートナーのロイディは推理を開始した。 舞台は2113年。 世界を創り上げるとはねぇ。 プロットは好きですが結末が… ロイディかわいい。
    Delta in the Darkness
1999「黒猫の三角」★★★★
1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。 今年のターゲットなのか、 6月6日、44歳になる小田原静子に脅迫めいた手紙が届いた。 探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と 桜鳴六画邸(おうめいろっかくてい)を監視するが、 衆人環視の密室で静子は殺されてしまう。 森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第1作、待望の文庫化。 Vシリーズ第1弾。 1年に1度決まったルールの元で起こるゾロ目殺人事件。 (決まったルール、って面白い表現だな…) ずいぶん文庫落ちしてきたので買い。 久々に森電波を受信。 コンセプトは、シンプル、シャープ、スパイシィのSSS。 なんだかさらにくどくなった気もしますが、あのリズムはやっぱ性に合うや(^^) 森流言葉遊びの集大成のような作品ですねー。 玄妙な新キャラたちも期待できそうです。 (´-`).。oO(ライアル・ワトソンにまで手を出したなんてだれにもいえない…)
    Shape of Things Human
1999「人形式モナリザ」★★★☆☆

蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで 衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。 二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。 その未亡人が語る「神の白い手」。 美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に 瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。 Vシリーズ第2弾。 私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、 「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。 一族の構成がややこしすぎる… 前作もそうだったけど底流が逆流したようなミステリですねー。 転換期なのかな。 エピローグも森作品屈指の異様なインパクトが味わえます。 保呂草にはまたやられたよ…(かっこええ あと解説の人は犯人わかってないと思うな。
    The Sound Walks When the Moon Talks
2000「月は幽咽のデバイス」★★☆☆☆

薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、 オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。 瀬在丸紅子たちが出席したパーティの最中、 衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。 現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。 紅子が看破した事件の意外な真相とは。 Vシリーズ第3弾。 月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。 パーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が発見される。 密室もの。執着してますねー、もう限界では… レギュラーの対話(特にVとH)以外はいまひとつ。 深読みさせる余地を残されるのもこの水準では映えません。 タイトルも詐欺だ(w
    You May Die in My Show
2000「夢・出逢い・魔性」★★★☆☆

「夢の中の女に、殺される」―N放送のプロデューサは、 20年以上前に死んだ恋人の夢に怯えていた。 彼の番組に出場する小鳥遊練無たちの前で事件は起きる。 銃声は1発、ところが密室の中の死体には傷が2つ? 随所に挿入される犯人の独白は、読者を混迷の渦に巻き込む。 そして明かされる、あまりにも意外な犯人。 Vシリーズ第4弾。 20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。 犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕が……。 タイトル良すぎ。特に良すぎ。縮図。 が、肝心の中身がなぁ…悪くはなかったんですけどねぇ。 事件に無関係のあのトリックとか久々に、 初心者のように驚いたりしたですけど、全体的に物足りないなぁ。 でもこれだけはいいたい。 れんちゃんかわいいよれんちゃん(*´Д`) ずっと我慢してきましたがもう抑えきれません、激萌え(w
    Cockpit on Knife Edge
2000「魔剣天翔」★★★☆☆

アクロバット飛行中の二人乗り航空機。 高空に浮ぶその完全密室で起こった殺人。 エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣をめぐって、 会場を訪れた保呂草と無料招待券につられた阿漕荘の面々は 不可思議な事件に巻き込まれてしまう。 悲劇の宝剣と最高難度の密室トリックの謎を瀬在丸紅子が鮮やかに触き明かす。 Vシリーズ第5弾。 はるか高空の密室。コクピットで起こった不可解な殺人と 歴史的宝物に隠された秘密とは! 森りんらしい梗概はいいですよ、絵的に不明瞭でいて鮮明な。 けどなぜだかインプレッションが弱い。 数ヶ月後にはへっ君と消火器しか憶えてなさそう(w れんちゃんとしこさんが動き出しそうなのでシリーズ後半も楽しみ。
    The Last Dive to Parachute Museum
2001「今夜はパラシュート博物館へ」★★★★
N大学医学部に在籍する小鳥遊練無は、 構内で出会った風変りなお嬢様に誘われて 「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。 大学に出没する踊る紙人形を観察し、謎を解こうというのだが…。 不可思議な謎と魅力的な謎解きに満ちた「ぶるぶる人形にうってつけの夜」 ほか、魅惑の七編を収録した珠玉の第三短編集。 短編集。8話収録。 S&MとVのお話もあります。 森短編集には一抹の不安があったのですが、 じつにウイットに富んでて面白かったですよ、わかりやすいし。 "MOE"とかね、ああいうのいいぞ。天邪鬼(^^ゞ 清楚な解説も良すぎ。 江螺陸院(w; S&Mは読んで好きだけどVは読んでないって人でも安心して読めますよ(^^)
    A Sea of Deceits
2001「恋恋蓮歩の演習」★★★☆☆

世界一周中の豪華客船ヒミコ号に 持ち込まれた天才画家・関根朔太の自画像を巡る陰謀。 仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草と紫子、 無賃乗船した紅子と練無は、 完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。 交錯する謎、ロマンティックな罠、スリリングに深まるVシリーズ長編第6作。 Vシリーズ第6弾。 完全密室たる航海中の豪華客船で起きた男性客消失事件。 謎と罠に満ちたトリッキーな一作。 前振りが長い、恋愛小説でとおりますよ。トークもうっすらマンネリ停滞気味。 大海のクローズドを期待したら痛い目にあいます(w トリックもね、ここまでシリーズ読んだ人なら最初からわかっちゃうだろうし。 (英題からしてネタバレだし^^) まあ、「魔剣」の続編としてもいけるし、 れんれんれんぽ"の"演習、ってだけでなんか満足だからいいや。 しかし風紀紊乱だなぁ。
    Six Supersonic Scientists
2001「六人の超音波科学者」★★★☆☆

土井超音波研究所、山中深くに位置し 橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。 所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。 爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。 真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。 美しいロジック溢れる推理長編。 Vシリーズ第7弾。 隔絶された山奥の超音波研究所で死体が発見される。 爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。 今度こそ生粋のクローズドサークル♪(w 高潔な動機が最高、ロジカルには見られにくいだろうけどニッコリ。 長い棒の話とか超好き。森ミスの研究所には無条件降伏ですよ(w
    The Riddle in Torsional Nest
2002「捩れ屋敷の利鈍」★★★☆☆

秘宝が眠る“メビウスの帯”構造の捩れ屋敷。 密室状態の建物の内部で死体が発見され、秘宝も消えてしまった。 さらに、完璧な密室に第2の死体が! 招待客は保呂草潤平、そして西之園萌絵。 探偵は前代未聞の手法によって犯人を言い当てる。 Vシリーズ第8弾。 エンジェル・マヌーヴァが眠る"メビウスの帯"構造の捩れ屋敷。 S&MシリーズとVシリーズがリンクする2つの密室ミステリィ。 リンクするといってもMと保の字がメインで、 Vは最初と最後、Sは音声のみの出演となります(w (しこさんとれんちゃんは登場すらしません…) またも例の宝剣をめぐるプロットになってます、多分今度こそ決着。 なんだか"終わり"に近づいている観があるな、わくわく。 ページ数は今までで最少(文庫でたったの267ページ)
    Rot off and Drop away
2002「朽ちる散る落ちる」★★★☆☆

土井超音波研究所の地下、 出入りが絶対に不可能な完全密室で、奇妙な状態の死体が発見される。 一方、地球に帰還した有人衛星の乗組員全員が殺されていた。 数学者小田原長治の示唆で事件の謎に迫る瀬在丸紅子は、 正体不明の男たちに襲われる!前人未到の宇宙密室! Vシリーズ第9弾。 土井超音波研究所の地下、完全密室で奇妙な状態の死体が発見される。 小田原長治の示唆で事件の謎に迫る瀬在丸紅子は、 正体不明の男たちに襲われ…。 「六人の超音波科学者」の続編的です。 「地球儀のスライス」のVの短編も読んでおくとさらによいです。 (纐纈とかうろ覚えでしかない^^;) 今回は地下密室+宇宙密室――地球に帰還した有人衛星の乗員4人が 皆殺しにされていた――と、なんとも魅力的…なんですが、 トリックと呼べる代物かどうかは別問題。 そもそも今作はミステリですらない気がしますね。 もとよりこのあやふや観と人物の陰翳や機微に 優位を有するシリーズなのでそう思えれば成功なのでしょう。 とはいえ最後は曖昧にせずビシっと幕引きしてもらいたいもんです。 シリーズ9弾とあって背景が鮮明になってくる部分も いくつかありましたね、書いたらネタバレになるのかな… S&Mとリンクするならもしかして…?
    Red Green Black and White
2002「赤緑黒白」★★★☆☆

全身を真っ赤に塗装された死体が発見された。 数日後、保呂草は、被害者の恋人と名乗る女性から、 事件の調査を依頼される。 解明の糸口が掴めないまま発生した第2の事件では、 色鮮やかな緑の死体が…! Vシリーズ第10弾(いちおう完結) 全身を真っ赤に塗装された死体から始まる 連続殺人の謎。Vシリーズ、クライマックス! 殺害後、死体をカラースプレーで塗布するシリアルキラーもの。 動機を殺したシリーズらしい出来ばえです。 で、曖昧に閉幕されましたとさ('A`) そも、読者に任せすぎっ。 意味ありげに明言を避けて、 わかる奴だけわかれ的な作風に稽淹しすぎ。 それがVシリーズのこだわりなのか、 これからもそうしていくのか… 信者向けのサービスも大事でしょうけど、ねぇ。 いちいち細かい部分まで覚えてられませんて。 今回の赤緑黒白が指し示す人物とか、 ○川 林とか、息子のへっ君とかはお見事なんだけど、 (のちに再婚したのかな、親権がらみか名乗ってるだけか?) 他にもなにか(未来の伏線含め)ありそうでこわい(w どの段階でどれだけ見据えているんでしょうね、森たんは… あとS&MとVのシンメトリーがすんごいのね。 シリーズのナンバーの概要がそれぞれ対応しているというか。 だから密室とかにもするしかなかったのかあ。 ってそれじゃあ手段と目的が…まあいいか。 「捩れ屋敷」を見る限り保呂草も健在のようだし(´ー`)ウレシイヨウナ ザンネンナヨウナ
とりあえず虚空と四季シリーズまでは読まなきゃいけないんだよな… ▼BACK▼          ▽TOP▽