若竹 七海 (わかたけ ななみ)

1963〜
東京都生まれ。
立教大学文学部史学科卒。
大学卒業後5年間のOL生活の後、
1991年「ぼくのミステリな日常」でデビュー。
「夏の果て」(93年、改題「閉ざされた夏」)で
第38回江戸川乱歩賞最終候補に。
作風はユーモラスでありながら毒の苦味がある。
夫は評論家の小山正。
1995「サンタクロースのせいにしよう」★★★☆☆

一戸建てを二人でシェア、料理さえ作れば家賃はタダ。 そんなおいしい話を見逃す手はない―。 というわけで、気はいいけれど変わり者のお嬢様・銀子さんの家に 居候することになった私・岡村柊子、27歳。 しかし、引っ越し早々、幽霊は出るわ、 ゴミ捨て場の死体騒動に巻き込まれるわ…なぜかトラブルが続発。 郊外の平凡な住宅地を舞台に、 愛すべき、ちょっと奇妙な隣人たちが起こす事件を描くミステリ短編集。 目次 あなただけを見つめる サンタクロースのせいにしよう 死を言うなかれ 犬の足跡 虚構通信(フィクション・コール) 空飛ぶマコト 子どものけんか 日常ミステリ。短編集。7話収録。 女流作家さんだけあってさばさばアットホーム。 血生臭いのばかりで疲れたら こういう癒しミステリは重宝します。
1999「ヴィラ・マグノリアの殺人」★★★☆☆

海に臨むヴィラ・マグノリア。 その空き家になった一棟で、死体が発見された。 ヴィラの住人は一癖ある人ばかりで、 担当刑事達は聞き込み一つにてんてこ舞い。 捜査に手間取るうちに、ヴィラの住人が殺される第二の事件が発生! 二つの事件のつながりはどこに? 住人達の素顔も次第に明らかになって――。 粒よりユーモアをちりばめたコージー・ミステリーの快作! コージーミステリ。 舞台は海に面した邸宅十棟が並ぶヴィラ・マグノリア。 そこに暮らすのは厄介な住人たちばかり。 そして事件は起きる。 密室状態の空き家で顔と指がつぶされたなぞの死体が発見される―― 密室ものと受け取ると、破綻。 作者がフーダニットと明言しているのでようがす。 んでも、さほどロジカルでもないので、微妙なことろ。 いや、がんばりすぎたですよ、そろって一癖ありすぎ。 コージーと割り切れればもっと評価は上がることでしょう。
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