夢野 久作 (ゆめの きゅうさく)
1889.1.4〜1936.3.11
福岡県生まれ。
本名、杉山泰道。(幼名:直樹)
慶応義塾大学文学部中退。
農園経営、僧侶、謡曲教授、新聞記者などを経て、 1922年、童話「白髪小僧」を刊行。 1926年、雑誌「新青年」に「あやかしの鼓」を投じてデビュー。
幻想的でデモーニッシュな世界を描く。
1935年「ドグラ・マグラ」を刊行したが、その翌年死去。
「夢の久作」とは、
九州地方の方言で「夢想家、夢ばかり見る変人」の意。
超参考
1935『ドグラ・マグラ』インフィニティ
「ドグラ・マグラ」は、昭和10年1月、 1500枚の書き下ろし作品として、松柏館書店から自費出版された。 〈日本一幻魔怪奇の本格探偵小説〉 〈日本探偵小説界の最高峰〉 〈幻怪、妖麗、グロテスク、エロテイシズムの極〉とうたった宣伝文句は、 読書界の大きな話題を読んだが、常人の頭では考えられぬ、 余りに奇抜な内容のため、毀誉褒貶が相半ばし、今日にいたるも変わらない 〈これを書くために生きてきた〉と著者みずから語り、 十余年の歳月をかけた推敲によって完成された内容は、 狂人の書いた推理小説という、異常な状況設定の中に、 著者の思想、知識を集大成する。 これを読む者は、一度は精神に異常をきたすと伝えられる、一大奇書。 三大奇書の1つ。 いうことねぇ。いえることねぇ。 心底ミステリ好きで良かったと思えましたねー。 でなきゃこんなのに出会えないし、会っても読まなかったもん、絶対。 じっくりと腰をすえて、 一言一句も見逃さず狂気の世界を、 胎児の夢を味わいましょう(^^)
19??「少女地獄」★★★★☆
可憐な少女姫草ユリ子は、 すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦だった。 その秘密は、虚言癖にあった。ウソを支えるためにまたウソをつく。 「夢幻」の世界に生きた少女の果ては…。 短編集。 求心力に欠けますが 摩訶不思議な作者特有の世界観に浸れるのは魅惑的。 でもやっぱり古い言葉遣いは苦手だあ。 ドグマグは古文アレルギ出ずに読めたんだけどな。 力、使い果たしたのかしらん…
19??「人間腸詰」★★★☆☆
明治の末、渡米した大工のハル吉は、あるアメリカ人の屋敷に招かれる。 秘密の錠前作りの依頼を断った彼が見せられた光景は、 想像を絶する地獄だった…。 夢と現実が妖しく交錯する幻想世界。 夢野文学が描き出す、おぞましいばかりの狂気・怨念・異常心理の数数。 表題作を含む全10編。 目次 人間腸詰 焦点を合わせる 空を飛ぶパラソル 眼を開く 童貞 一足お先に 狂人は笑う キチガイ地獄 冗談に殺す 押絵の奇蹟 夢野久作の怪奇幻想傑作選。 今回のテーマは「奇談・異常心理」 「冗談に殺す」「キチガイ地獄」がかなり好き。 どうしてこう無性にエログロいんだろう…▼BACK▼ ▽TOP▽
19??「あやかしの鼓」★★★☆☆
鼓作りの男が想い焦がれた女性へ、 嫁ぐ時に贈った自作の鼓。 その音色は尋常とは違い、皆を驚かせた。 それは恐ろしく陰気な、けれども静かな美しい音であった…。 夢と現実とが不思議に交錯する華麗妖美な世界。 表題作をはじめ、 その粋を集めた夢野文学の入門書ともいえる決定版の一冊。 目次 死後の恋 瓶詰地獄 悪魔祈祷書 支那米の袋 難船小僧 幽霊と推進機 怪夢 白菊 いなか、の、じけん 木魂 あやかしの鼓 短編集。 ジャンルは幻想・幻惑、かなあ。 「瓶詰地獄」「いなか、の、じけん」が印象的。 ――夢幻泡影な夢野ワールドは精神的に疲れます(^^;