レイ・ブラッドベリ (Ray Bradbury)
1920.8.22〜
アメリカ、イリノイ州ウォーキガン生まれ。
本名はレイモンド・ダグラス・ブラッドベリ。
1940年頃から文筆活動を開始し、
1947年、処女短編集「黒いカーニバル」を刊行。
1947年、1948年にO・ヘンリー賞を連続受賞しその名を知られる。
1954年、アメリカ芸術文学協会賞、
カリフォルニア・コモンウェルズ・クラブのゴールド・メダル賞を受賞。
ポーに強く影響を受け、しばしば、その後継者と評される。
SFから幻想文学、ポエムまでその作風は幅広く、
頭韻や倒置を多く含んだ、詩的で美しい文章が特徴。
超参考
The Martian Chronicles 1950「火星年代記」★★★★★
人類は火星へ火星へと寄せ波のように押しよせ、 やがて地球人の村ができ、町ができ、 哀れな火星人たちは、その廃墟からしだいに姿を消していった……。 精神を欠いた物質文明の発達に厳しい批判を浴びせる、 ポエジイとモラルの作家が、 二十六篇のオムニバス短篇で謳いあげた、 SF文学史上に輝く永遠の記念塔! 人類が火星へ探検隊の派遣を開始した、 1999年から2026年までをつづった作品。 13の短編を13の掌編でつむいだオムニバス。 もちろん、単純なファーストコンタクトものなんかじゃありません。 この人の文章はふしぎに味わい深いねぇ。 各章のタイトルだけでも感覚を刺激される。 なにをどうしたらこういう才覚が身に付くのか……。 ともかく人間の身勝手さ、滑稽さ、 ずうずうしさをまざまざと見せつけられ、 その裏で起こる火星人たちの悲劇に なんともいいがたい感情が沸いてきます。 でもなあ、ラストシーンなんか最高に美しいものなあ。 そう感じるのもすっごい人間的傲慢さなんだろうなあ。▼BACK▼ ▽TOP▽
Something Wicked This Way Comes 1962「何かが道をやってくる」★★★★☆
ある年の万聖節前夜、ジムとウィルの十三歳の二少年は、 一夜のうちに永久に子供ではなくなった。 カーニバルの騒音の中で回転木馬の進行につれて、 時間は現在から未来へ過去から未来へと変わり、 魔女や恐竜の徘徊する悪夢のような世界が展開する。 SF界の抒情詩人が世に問う絶妙なリズム。 ポオの衣鉢をつぐ一大ファンタジー。 ファンタジー。 とにかく詩的。ひたすら抒情詩。 感性勝負の作品ですねー。 独特の世界を楽しめまふ。 親父がいいやね。