ルイス・キャロル (Lewis Carroll)

1832.1.27〜1898.1.14
チェシャ州ウォリントン近郊デアスベリー生まれ。
11人兄弟の長男で、父はその教区の牧師。
リッチモンドのグラマー・スクール、ラグビー校で学び、
オックスフォード大学クライストチャーチ学寮卒。
数学では首席、学位試験では2位の好成績。
そのまま同大学のクライスト・チャーチ・カレッジの数学教授に。

保守的規則的な学寮生活が肌に合う内気な性格で
人前ではどもり癖もあるような神経質な人物。
なによりロリコンっぷりで有名です。
写真好きで少女ばかり撮っていたとか。時にはヌードも。すてき。

本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(Charles Lutwidge Dodgson)
これをラテン語化、アナグラム、英語化し、ペンネームに。

超参考
    Alice's Adventures in Wonderland
1865不思議の国のアリスインフィニティ

ある昼さがり、アリスが土手で遊んでいると チョッキを着た兎が時計を取り出しながら、急ぎ足に通り過ぎ、 生垣の下の穴にぴょんと飛び込みました。 アリスも続いて飛び込むと……。 この有名な出だしで始まる夢と幻想の世界のお話は、 チェシャ猫、気ちがい帽子屋、三月兎、ハートの女王等、 一癖あるものばかり登場して、 特に会話はイギリス人好みのユーモアにあふれている。 6歳から60歳までの広範囲にわたる読者層を持つ世界児童文学の傑作。 (角川文庫版) 1862年7月4日。 友人と学寮長とその3人のちいさな娘をつれて、 テームズ州にピクニックへ。 3姉妹のまんなかの娘――アリス・リデル(9歳)――にせがまれ、 即興的に作った話がこの物語の原形。書籍化をねだったのも彼女。 ちなみに、13歳になったアリスに30歳のキャロルがプロポーズするも、 彼女の両親の大反対で玉砕したとか>< (結局、ドジソンは生涯独身だった)  第1章 兎の穴に落ちる “Down the Rabbit-Hole” 本を読む姉のかたわらで退屈するアリス。 そこにチョッキのポケットから時計を取り出し、 なにやら先を急ぐ白兎が、垣根下の兎穴に飛びこんだ。 つぎの瞬間、好奇に駆られたアリスもその穴に飛びこんだ。 ながいながいトンネルを抜けると、そこは天井の低い長い広間。 テーブルがひとつあり、そのうえには黄金のちいさな鍵がひとつ。 鼠穴のようにちいさいドアの向こうにはきれいな庭園が見えます。 鍵はこのドアのものですが、おおきいアリスにはとても通れません。 こまったアリスは「私を飲んで」と印刷されたびんを見つけ、 思いきって飲んでみるとみるみるちぢんで背が25センチに。 しかし鍵はテーブルのうえに置いたまま!手おくれです。 と、こんどは「私を食べて」と乾ブドウで書かれたケーキを見つけ、 思いきって食べてみます。  第2章 涙の水たまり “The Pool of Tears” 食べたとたん、どんどん伸びる背はついに頭が天井にぶつかるほど。 鍵は取れてもこれではドアはくぐれません。 おいおい泣きだしたアリスの涙で広間は水びたし。 そのときぴょんぴょんとんできた白兎が落としていった手袋と扇。 なにげなくひろってみると、またも背がちぢんでいきます。 そしてまたも鍵はテーブルのうえに乗ったまま。 さらに自分の涙の水たまりでおよぐはめに。 そこへ鼠や小鳥といった動物たちがやってきます。 みんなで岸をめざしおよぎます。  第3章 コーカス・レースと長いお話 “A Caucus-Race and a Long Tale” 岸に着き、ずぶぬれのからだをいかにして乾かすかが問題です。 鼠が仕切り、ドードー鳥の提案でコーカス・レースをやることに。 奇妙なレースを終えたアリスはうっかり飼い猫ダイナの話をしてしまい、 みんなあわてて逃げだしてひとりぼっちに。 そこに遠くで走る足音を耳にします。  第4章 兎はビルを送りこむ “The Rabbit Sends in a Little Bill” 足音の持ち主である白兎はアリスをどなりつけます。 「手袋と扇を持ってきてくれ」。どうやら女中とまちがえたもよう。 びっくりしたアリスは指示された白兎の家に飛んでいきますが、 その部屋で見つけたびんのなかみを飲んでしまいます。 はたしてぐんぐんおおきくなるアリスは部屋につっかえてしまいました。 しびれをきらしてやってきた白兎はなにやら自宅を占領しているものに仰天。 トカゲのビルをえんとつから偵察させるもしっぱい。 こんどは小石の雨を窓から降らせます。 その小石、床に落ちるとお菓子になり、 それを食べたアリスはまたまたちいさく。 見つからないようこっそり逃げだし、おっきい子犬とたわむれ、 キノコに腰かけて水ギセルをすうイモムシにであいます。  第5章 イモムシからの忠告 “Advice from a Caterpillar” 哲人じみたイモムシからありがたい忠告をきき、 さらにおおきくもちいさくもなれるキノコを手にいれたアリス。 さっそくためしてみると、なんと首だけが伸びてしまいます。 鳩に蛇とかんちがいされつつも、なんとか調整し20センチに。 高さ120センチの家が建っているのを発見したからです。  第6章 豚とこしょう “Pig and Pepper” その家の玄関には蛙と魚の顔の召使いがいます。 どうやら公爵夫人の家のようです。 家のなかに入ったアリスはこしょうが舞う部屋で 赤ちゃんを乱暴にあやす公爵夫人と、炉辺にすわって 耳まで裂けるほどにやにや笑っているチェシャ猫を目にします。 するととつぜんコックが手当たりしだいにいろいろなものを 公爵夫人に向かって投げつけはじめます。 公爵夫人は悲鳴をあげるアリスに赤ちゃんをほうります。 アリスがあやしはじめると赤ちゃんは 小豚になってとことこ森へいってしまいます。 一安心したアリスは木の枝にすわっているチェシャ猫を見つけ、 近くに帽子屋と三月兎の家があると教えてもらいます。 そしてチェシャ猫はにやにや笑いだけをのこしてすがたを消します。  第7章 気ちがいお茶会 “A Mad Tea-Party” 三月兎の家をたずねたアリス。 そこでは三月兎と帽子屋とヤマネ(ねむり鼠)がお茶会中。 気ちがいじみた会話が交わされすっかり混乱したアリス。 そばの樹にドアがあり、入ってみると例の広間でした。 こんどこそしっかり鍵をとり、庭園に通じるちいさいドアをくぐります。  第8章 女王のクローケー・グラウンド “The Queen's Croquet-Ground” 庭の入り口でスペードの2と5と7がもめています。 そこにハートの王様と女王の大行列がやってきます。 女王にさそわれアリスは紅鶴とハリネズミのクローケーをプレイ。 ゲーム中、チェシャ猫もひやかしに現われます。  第9章 亀まがいの物語 “The Mock Turtle's story” その騒動で登場した公爵夫人はさまざまな教えをてらいます。 そこに女王が顔をだし、亀まがいを見たことがあるかどうかをアリスに質問。 首を振るアリスをグリフォンに案内させ、亀まがいのもとへ。 身の上話を拝聴。  第10章 海老のスクウェア・ダンス “The Lobster-Quadrille” 亀まがいの話はつづく。 そこに裁判がはじまるとの叫び声が聞こえます。 グリフォンにつれられ、裁判所へ。  第11章 だれがパイを盗んだか? “Who Stole the Tarts?” ハートのジャックが女王のパイを盗んだという。 はちゃめちゃな裁判はすすみ、 白兎が証人に指名したのはアリスだった。  第12章 アリスの証言 “Alice's Evidence” 証言台に立つアリス、 むずむずからだのサイズが元どおりにおおきくなっていきます。 そうしてへんてこな物語はおしまい。 このあとの姉の描写がすばらしいですな。 亀まがいの話もすごいいい、語呂と韻の言葉遊びがよすぎ。 なによりニヤニヤ笑いを残して消える我らの友人のチェシャ猫くんが最高。 あれはチェシャーチーズが由来で、 ネズミに食べられるのを防ぐ為にチーズを猫型にしたんですねー。 でもネズミが怖いのはネコの口だけだから、 そこ以外は食べちゃうんだな、それで口だけが残ると。 あくまで一説だけれど、すっごいたのしくなりません? ウィキペディアもすさまじいので必見です。換骨奪胎はNO!
    Through the Looking-Glass, and What Alice Found There
1871鏡の国のアリス★★★★★

『不思議の国のアリス』で大好評を得て、 童話文学界にデビューした作者の第二弾。 空想の世界、夢の世界をたくみなユーモアによって描いた近代童話の傑作。 暖炉の上の鏡の中を通りぬけ 「鏡の国」へ飛びおりたアリスがくりひろげる物語は 子供たちにすばらしい夜をすごさせるであろう。 (角川文庫版) 続編。 どちらもページが薄っぺらいので手軽に読めますねー。 今回はチェスがベースだったりします。鏡像も。 どちらも何度でも読んでいられるよ。  第1章 鏡の中の家 飼い猫ダイナの子ねこキティと遊んでいるさいちゅう、 ふと鏡の向こうの世界が気になったアリス。 そのまま鏡を通りぬけ、鏡の国へやってきます。 あべこべの部屋にはチェスの駒たちが動きまわっています。 と、一冊の本に目をとめたアリス。 そこには“ジャバーウォックものがたり”というむずかしい詩。 それよりもと、庭を見たくなったアリスは外に飛びだします。  第2章 生きている花の園 外に出ると小山があり、そこでならあたりいったいを 見まわせるだろうとめざしますが、なぜかたどり着けません。 言葉を話す花たち会話をしていると、遠くに赤の女王が。 追いかけ、追いつき、小山まで案内してもらいます。 四方八方をながめてびっくり、 この国は川や垣根でチェス盤のように区切られています。 愉快になったアリスは白のポーンになり参加することに。 八の目で女王になるための助言をうけ、いざスタート。  第3章 鏡の国の昆虫たち 三の目に飛びこんだとたん、アリスは汽車に乗っています。 蚊と知りあい、汽車が飛んだかと思うとそこは森のなか。 すすんでいくと対の道しるべが。 トイードルダムとトイードルディーの家があるようです。  第4章 トイードルダムとトイードルディー 家に着くと、そっくりなふたりの太った小男が。 せいうちと大工の詩を聞かされます。 さらにアリスのことを赤の王さまの夢にすぎないというのです。 その後、ふたりは戦いをはじめ、 大からすがまきおこす風でショールが飛んできます。  第5章 羊毛と水 ショールをつかんだアリス、 ちょうど白の女王がすっ飛んできたのでわたします。 なんともさわがしい女王といっしょに小川を越えると、 なんと女王は羊になってしましました。 気づけばお店のような小屋でボートをこぐアリス。 卵を買うことにきめ、店の端へ小川を越えつつ取りにいきます。  第6章 ハンプティ・ダンプティ 近づくほどに卵はおおきくなり、人間に似てきて、 手前まできてハンプティ・ダンプティだとわかりました。 “ジャバーウォックものがたり”の解説をたのむアリス。 と、すさまじい音が森全体をゆさぶります。  第7章 ライオンと一角獣 大勢の兵士や騎兵が走っていきます。 いってみると、白の王さまがすわっています。 使者のヘイアがいうには、 ライオンと一角獣がまた戦っているとのこと。 観戦に向かう一同は使者のハッタと合流。 こんどは太鼓が鳴りはじめました。 仰天したアリスは小川を飛び越えます。  第8章 拙者みずから発明 そこに赤と白のナイトが捕虜アリスをめぐり決闘を開始。 どうやら白のナイトが勝利したもよう。 このナイトはおどろくべき発明家でもあるのです。 彼にエスコートされ、アリスは最後の小川を飛び越えた。  第9章 アリス女王 女王に昇格したアリス。 気づくと赤と白の女王が両隣にすわっています。 女王の試験をしいられるアリスですが、 女王たちはぐっすり寝こんでしまいました。 すると目の前にアーチのついた戸口が。 なかの大広間では赤と白の女王や さまざまなゲストたちでごったがえしています。 ディナー・パーティーのはじまり。大騒動のはじまり。 混乱の原因を赤の女王と見てとったアリスは むんずとつかんでふりまわします!  第10章 ふってやります ふっているうちに、だんだんすがたが……。  第11章 目をさめたら 子ねこになりました。  第12章 だれの夢かしら? 赤の女王はいたずら黒猫キティでその夢だったのでしょうか? それとも赤の王さまの夢? そのすべてアリスの夢?
    The Hunting of the Snark
1876スナーク狩り★★★★★

あらすじとかは下の公式で。 http://www.shinshokan.co.jp/shoseki/info-snark.html 第1の発作 上陸 “The Landing” 第2の発作 ベルマンの演説 “The Bellman's Speech” 第3の発作 ベイカーの物語 “The Baker's Tale” 第4の発作 狩り “The Hunting” 第5の発作 ビーバーの授業 “The Beaver's Lesson” 第6の発作 バリスターの夢 “The Barrister's Dream” 第7の発作 バンカーの運命 “The Banker's Fate” 第8の発作 消失 “The Vanishing” ベルマンを筆頭に、 ブーツ、ボンネット・メーカー、バリスター、ブローカー、ベイカー、 ビリヤード・マーカー、バンカー、ブッチャー、ビーバーの乗組員たち。 一隻の船に同舟し、スナーク狩りにいざゆかん。 そんなノンセンスな詩の作品です。 オリジナルの挿し絵も、 本文の数倍にいたる解説・考察もすばらしいの一言。 詩だけを謂ってもなんともたのしいのですが、 注釈をふまえればさらに味が深まります。 が、意味を追求すること自体が作品を崩壊しかねない、 というジレンマがあり、切歯扼腕感がたまらんのです(w
▼BACK▼          ▽TOP▽