J・D・サリンジャー (Jerome David Salinger)

1919.1.1〜
ニューヨーク生まれ。ユダヤ系。
20世紀のアメリカ文学を代表する作家の一。
マンハッタンの有名高校を一年で退学後、陸軍学校を卒業。
1940年短編「若者たち」を発表、
第二次大戦従軍中の軍務の合間にも短編を執筆。
1951年『ライ麦畑でつかまえて』で一躍脚光を浴び、
1953年自選短編集『ナイン・ストーリーズ』刊行後隠遁。
『フラニー』に始まるグラース家の物語の5作目『ハプワーズ16,1924』を
1965年に発表後、隠遁生活をし、完全に沈黙している。

超参考
    The Catcher in the Rye
1951「ライ麦畑でつかまえて」★★★★★

インチキ野郎は大嫌い! おとなの儀礼的な処世術やまやかしに反発し、 虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、 たったひとりでさまよいつづける 16歳の少年の目に映じたものは何か? 病める高度文明社会への辛辣な批判を秘めて 若い世代の共感を呼ぶ永遠のベストセラー。 ホールデン・コールフィールドもの。 無理矢理ジャンルを挙げればアメリカ文学。 文体の切れ味は随一ですねー。 対話のセンスが良すぎて放歌高吟したくなります(迷惑 子供から大人への過渡期の心理、葛藤、世に溢れる欺瞞への反発など、 かつてだれもが思い悩み折り合いをつけていったものを再体験。
    Nine Stories
1953『ナイン・ストーリーズ』インフィニティ

自己のはかない理想と暴虐苛酷な現実との間にはさまれて、 抜き差しならなくなった人びとの自我の内奥を照射し、 それに真っ向から切りこんだ自選作品集。 消化しきれぬ自意識の過剰を感覚的に捉えた 代表的短篇『バナナフッシュにうってつけの日』、 ほかに『笑い男』『エズミに捧ぐ』『テディ』など、 鋭敏で繊細な感受性と綿密な計算とが造り上げた"九つの物語"。 バナナフィッシュにうってつけの日 コネティカットのひょこひょこおじさん 対エスキモー戦争の前夜 笑い男 小舟のほとりで エズミに捧ぐ――愛と汚辱のうちに 愛らしき口もと目は緑 ド・ドーミエ=スミスの青の時代 テディ グラース・サーガもの。9つの短編。 バナナフィッシュで比喩ではなく死にかけた… 表現不可。
    Franny and Zooey
1961「フラニーとゾーイー」★★★★★

『Franny and Zooey』(邦題『フラニーとゾーイー』)は、 それぞれ別に発表された「Franny」(1955年)と「Zooey」(1957年)を 1つにまとめた作品である。 名門女子大で演劇や詩を学ぶグラース家の末娘フラニーは、 過剰な自意識にさいなまれ、エゴの蔓延する世の中に吐き気をもよおし、 デートの最中に失神する。 心身のバランスをくずした彼女は、 「ひたすら祈れば悟りが開ける」と説く 「巡礼の道」という本に救いを見出そうと、 自宅のソファーの上で子どものように丸くなって祈りの生活に入る。 当然、家族にしてみれば、 睡眠も食事もろくにとらない彼女が心配でたまらない。 兄ゾーイーの懸命の説得もむなしく、フラニーの心はかたく閉ざされたまま。 あげくの果てには、亡くなった長兄シーモアと話がしたいと言いだす始末。 そんな妹のために、兄の啓示を受けるべく、 ゾーイーは久しぶりに兄の部屋に足を運ぶ。 戻ってきた彼は理路整然とフラニーの過ちを指摘していく。 「目の前で行われている宗教的な行為 (母親はなんとかチキンスープを食べさせようとしている)に 気づきもしない人間が、信仰の旅に出て何の意味があるのか」など、 ゾーイーの口を借りて伝えられるシーモアの言葉にフラニーは…。 服装や言動の緻密な描写が暗示する登場人物たちの内面、 すれ違っていく男女の心、 フラニーが神経衰弱に陥っていくまでの心の動き、 妹を救うためのゾーイーの奮闘、 そして、死してなお絶大な影響力を持つシーモアの思想など、 読みどころの多い作品。 グラース・サーガもの。2本立て。 会話が冗談抜きで素晴らしいよ。 透き通りすぎ。兄妹はいいねえ(そこかよっ
    Raise High the Roof Beam, Carpenters, and Seymour: An Introduction Stories
1963「大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章」★★★★★

画一化された価値観を強いる現代アメリカ社会にあって、 繊細な感受性と鋭敏な洞察力をもって 個性的に生きようとするグラース家の七人兄妹たち。 彼らの精神的支柱である長兄シーモアは、 卑俗な現実を嫌悪し、そこから飛翔しようと苦悶する―。 ついに本人不在のまま終った彼の結婚式の経緯と、 その後の自殺の真因を、弟バディが愛と崇拝をこめて必死に探ってゆく…。 グラース・サーガもの。2本立て。 語るに落ちる。 これ以降、隠居しちゃったのよね… いつにもまして書評になってないけど、無理なものは無理だものね。 こればっかりは読んで各々判断するしかないですもん。
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