TAU ZERO
1970「タウ・ゼロ」★★★★★
【星雲賞受賞】
核戦争後、スウェーデンをリーダー国に文明は復興し、
人類は第二の地球を求めて他恒星系の探索にでかけるまでになっていた。
そして今、50人の男女を乗せ、32光年彼方のおとめ座ベータ星第三惑星を
めざして飛びたった恒星船〈レオノーラ・クリスティーネ号〉。
だが3年後、不測の事態が発生する。
宇宙船が生まれたばかりの小星雲と衝突し、
その衝撃でバサード・エンジンの減速システムが破壊されたのだ。
亜光速の船を止めることもできず、
彼らはもはや大宇宙を果てしなく飛び続けるしかないのだろうか…?
現代SF史上に一時代を画したハードSFの金字塔登場。
ハードSF。
こいつもスケールでけぇ!
いやもう、空間はともかく時間に関しては私的最長でした。
(解説も長い!w)
次の宇宙にまでまたがるとはね(;´Д`)
ストーリーの骨格は単純、相対性理論のウラシマ効果。
減速システムが壊れて、加速し飛び続ける恒星船。
当然、船外では膨大な時間が瞬く間に過ぎていってしまう。
数百年、数千年なんて単位じゃないですからね。
これは読んでからのお楽しみ。
そして乗員たちの愛憎劇。これがけっこう鬱るんです…
まざまざと、克明に見せつけられる人間性のドラマが趣深い。
宇宙の最果てで護衛官レイモントの背中に漢をみた。
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