フレッド・ヴァルガス (Fred Vargas)

フランスの現代作家。同時に中世専門の考古学者。
アルレーの後継者。
アコーディオンの経験も豊富だが、才能がなかったと本人。
……詳細は伝わってこない(^^;
こんな感じ。

3人の失業中の若き歴史学者たち――

マルク・ヴァンドスレール(聖マルコ) 中世専門
マティアス・ドラマール(聖マタイ) 先史時代専門
リュシアン・ドヴェルノワ(聖ルカ) 第一次大戦専門

が活躍する"三聖人"シリーズで好評を博す。
    Debout Les Morts
1995「死者を起こせ」★★★☆☆

愛称マルコ、マタイ、ルカの、 それぞれ専門の異なる若く個性的な歴史学者と元刑事が、 ともに暮らすパリのボロ館。 その隣家に住む引退したオペラ歌手の婦人が怯えていた。 ある朝突然、見知らぬ木が庭に植えられていたというのだ。 ボロ館の四人がその木の下を掘るが何も出ない。 そして婦人は失踪した。いったい何が起こったのか? 1995年、ル・マン市ミステリ大賞と、 1996年、ミステリ批評家賞受賞の傑作。 ミステリ。 なんといっても個性的なキャラクタ達のよさに尽きますねー。 実にユニークでユーモラス、みんなマイペース。 みんなクソに足をつっこんでる(w 実際、ユーモアミステリで通りますよ^^ 文章が一人称でもないのに地の文が独白的なのが特徴。 (慣れるまで読みにくいかも) 突然庭に出現したブナの木の怪奇さ、こういうのいいねぇ。 ただ、まあ、役割がそれほどトリッキーではないのがおしい。 そういう意味ではタイトル負けしてるかな。 それでも執念の殺人劇と散文的なユーモアのコラボが光る秀作です。 ミステリとしては日本向けじゃないけど(^^; ときに作中の序盤の一節にこんなのがあるんですが、 パリの歩道では、蹴るのにちょうどいい石を見つけるのは難しい。 田舎でだったら、見つかる。ただし、田舎では石なんかどうでもいい。 ところがパリでは、蹴るのにいい石をどうしても見つけたいときがある。 そういうことだ。 かなりいいですねー♪ こういうの読まされるとじつに気分いい。 うれしくなっちゃった。
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