田中 芳樹 (たなか よしき)

1952.10.22~
熊本県本渡市生まれ。
学習院大学・文学部国文学科卒業。
1978年、"李家 豊"名義「緑の草原に…」で『幻影城』第三回幻影城新人賞(小説部門)受賞しデビュー。
1988年、「銀河英雄伝説」で星雲賞日本長編部門を受賞。

OHP
1981銀河英雄伝説★★★★★

銀河系に一大王朝を築きあげた帝国と、 民主主義を掲げる自由惑星同盟が繰り広げる飽くなき闘争のなか、 若き帝国の将“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラムと、 同盟が誇る不世出の軍略家“不敗の魔術師”ヤン・ウェンリーは相まみえた。 この二人の智将の邂逅が、のちに銀河系の命運を大きく揺るがすことになる。 日本SF史に名を刻む壮大な宇宙叙事詩、星雲賞受賞作。 本編10巻+外伝4巻の大長編スペースオペラ。 1.黎明篇 2.野望篇 3.雌伏篇 4.策謀篇 5.風雲篇 6.飛翔篇 7.怒濤篇 8.乱離篇 9.回天篇 10.落日篇 外伝1 星を砕く者 外伝2 ユリアンのイゼルローン日記 外伝3 千億の星、千億の光 外伝4 螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) 私はセットで売ってたトクマ・ノベルズ版で読みましたが愛蔵版や文庫版のほかに 漫画やアニメやゲームなども色々あるみたい。 世界舞台は西暦3500年頃の銀河系。 宇宙に進出しつつも疲弊した人類が惰性と堕落で生み出した独裁者ルドルフ。 ルドルフの圧政を打ち倒すために立ち上がった組織・自由惑星同盟。 銀河を二分する専制(独裁?)政治の帝国と民主政治の自由惑星同盟の戦いが150年続く。 やがて双方の陣営に若き英雄が台頭する。 帝国軍、宇宙統一の野望を抱くラインハルト・フォン・ローエングラム。 同盟軍、数々の奇蹟を起こす用兵の魔術師ヤン・ウェンリー。 彼らが伝説になった時、人類社会はどこへ向かうのか―― SF要素は薄め。ずいぶん未来なのにアナログな生活してる感じw 科学より政治や戦争(戦略と戦術のお勉強)をコアにしてます。 帝国、同盟の2大勢力のほかに、 双方の領域の中間に商業国家フェザーン自治領があったり、 人類発祥の地でありながら蔑ろにされている地球ではびこる地球教があったりと さまざまな思惑、陰謀がうずまいていて目が離せません。 帝国=悪、同盟=善という単純な図式でないのも見事。 むしろ逆に思えるくらいだもの。 自分の1票に影響はないと選挙に行かない人も気が変わるかも。 長い小説ですがラストは泣けたなぁ。 外伝について。 本編あとがきの宣言通り、後日談でなく過去の補完・挿話になっています。 外伝1はラインハルトとキルヒアイスが未来の盟友たちに出会う話。 外伝2は要塞生活(クーデター前の頃)のユリアン少年の日記。 外伝3は下っ端ラインハルトの奮闘記! 外伝4はエル・ファシル脱出後のヤン探偵がある英雄の死の真相を探る。 大局が割れているので興奮や感動はどうしても劣りますが、 本編を全力で楽しめたならおやつ感覚でどうぞ。
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