芦辺 拓 (あしべ たく)

1958.5.21〜
大阪府出身。
大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎、同志社大学法学部卒。
読売新聞大阪本社の校閲部・文化部記者を経て、
1986年「異類五種」で第2回幻想文学新人賞に佳作入選、
1990年「殺人喜劇の13人」で第1回鮎川哲也賞受賞しデビュー。
同書の素人探偵・森江春策は人気シリーズに。

本名:小畠 逸介
    名探偵博覧会
2000真説ルパン対ホームズ

身に覚えのない冤罪を着せられた若き日のアルセーヌ・ルパン。 そして彼を追うのはシャーロック・ホームズ…… 名探偵と怪盗紳士がフィルム盗難事件と 密室から消失した仏像の謎に挑む表題作をはじめ、 ファイロ・ヴァンス、ネロ・ウルフ、思考機械、 チャーリー・チャン、明智小五郎ら、 そうそうたる顔ぶれが新たなる難事件に挑む、傑作揃いのパスティーシュ集。 もちろん、新世代の名探偵・森江春策も大先輩に引けを取らぬ活躍を披露。 ●収録作品 「真説ルパン対ホームズ」 「大君殺人事件 またはポーランド鉛硝子の謎」 「《ホテル・ミカド》の殺人」 「黄昏の怪人たち」 「田所警部に花束を」 「七つの心を持つ探偵」 「探偵奇譚 空中の賊」 「百六十年の密室――新・モルグ街の殺人」
    名探偵博覧会
2002明智小五郎対金田一耕助★★★☆☆

昭和12年の冬、薬問屋の娘の依頼を受けて、 商都大阪を訪れた若き日の金田一耕助。 老舗二軒の本家争いに端を発する騒動は、 金田一の到着とともに異様な事件に発展する。 一方、時を同じくして同地に立ち寄った明智小五郎は……。 目眩くどんでん返しが連続する表題作ほか、 雷鳴轟く古城で起きる不可能犯罪「フレンチ警部と雷鳴の城」など、 古今東西の名探偵が大活躍の7編を収録。 パスティーシュの短編ミステリ集。  明智小五郎対金田一耕助 昭和12年の大阪。 暖簾をわけた老舗の薬屋。 それぞれ、元祖、本家と名乗り争いが激化。 ついに陰惨な傷害事件まで起きてしまう。 そこに駆り出された金田一耕助のまえで襲撃拉致事件が発生、 その裏にひそむからくりは、たまたま立ち寄っていた 明智小五郎をもうならせるものだった。 対決、ってわけじゃないけどこの共演は大胆ね。 時局もからめているのがにくい演出です。  フレンチ警部と雷鳴の城 フレンチ警部夫妻が旅の途中で巻きこまれた事件。 アリバイ崩しではなく、密室ものです。 なんせフェル博士も登場するので! 城の付近にある納骨堂で男が撲殺されていて、 その間には雪が積もり、足跡などはないというもの。 ついでといったら怒鳴り散らされそうだけどH・Mも。 一人二役って解釈もおもしろいね。  ブラウン神父の日本趣味 日本趣味の収集家の部屋で銃声がひびいた。 すぐに居合わせた者たちが駆けつけるも、 密室状態の部屋から発見されたのは射殺された収集家だけだった。 犯人はどこに消えてしまったのか? ブラウン神父とフランボウがこのなぞに挑む。 これはいい根性してるわ、やったもん勝ちやも。 たま〜に出てくるよね、この手の無茶作品。  そしてオリエント急行から誰もいなくなった これはタイトルのふたつの作品を融合させたような小話。 ショートショートの小粋な小ネタって感じ。  Qの悲劇 または二人の黒覆面の冒険 二人二役のデトロイト講演でリーとダネイが遭遇した殺人事件。 探偵ではなく作家クイーンのなぞ解きがめずらしい一作。 "カート・ゴーディル"の織り交ぜかたも舌を巻く。  探偵映画の夜 エッセイ風の前半はヴァンダイン、クイーンといった 濃ゆい探偵映画の話をベラベラと語る推理作家、 ミステリの後半は「うるせぇな」といわれ殺害されてしまう その作家の殺人事件をめぐる物語。 あとがきのそえがきによると クイーンの映画などほぼ全作品を入手したとか。 ……これはマジで事件になりかねませんよ?  少年は怪人を夢見る 天涯孤独の少年の数奇な運命の物語。 怪人といえば、ということで最後を飾るにふさわしい作品。 どの作品も原作の雰囲気出てますねぇ。
▼BACK▼          ▽TOP▽