J・J・マリック (J. J. Marric)

1908〜1973
サレイ州サウスフィールズ生まれ。
9人兄弟の7番目。
1932年の処女長編の出版から、21のペンネームを用いて、
生涯で600冊近い作品を生みだした。
当然、シリーズ探偵も数えあげたらきりがないほど。
1953年、CWAを設立し、初代会長に就任。
1956年「ギデオン警視の一週間」でCWAシルヴァー・ダガー賞受賞。
1962年「ギデオンと放火魔」でMWA最優秀長編賞受賞。
1966-67年にはMWAの会長に就任。
1969年、MWA巨匠賞を受賞。

本名:ジョン・クリーシー(John Cresey)
    Gideon's Day
1955ギデオンの一日★★★☆☆

ロンドン警視庁にその人ありと知られた 犯罪捜査部長ジョージ・ギデオンは、 続発する犯罪に体の休まる時がない。 きょうも、麻薬密売人の賄賂をうけた部下の一人が 何者かにひき逃げされるという事件が起った。 一方、ロンドン市内では、最近頻繁に郵便車が襲撃されてるし、 さらには憎むべき少女殺しの容疑者も緊急手配しなければならない。 強盗、殺人、麻薬密売と果しない犯罪の後を追ってギデオンの一日は暮れる。 事件の中には解決されるものもあれば、 未解決に終るものもあるという ミステリの新しい行き方を示した警察小説の古典的名篇。 ジョージ・ギデオン警視シリーズ第1弾。 警察風俗小説。 タイトルのとおり、 ヤードの幹部ギデオン警視の一日を描いたもの。 麻薬の密売、部下への収賄、ひき逃げ、強盗、殺人……。 今日もロンドンにはびこる犯罪を追いつづけるギデオン、 そんな"日常"がつづられただけの構成。 1950年代は探偵(個人)から警察(組織)小説がブームになったんですよね。 リアリズムや社会派の流れが強まるのはどこも必然なのか。 人間味あふれるGGの活躍を見学しましょう。 活躍といってもヒーロー的なものではなく、 犯人と対峙してもふつうに取り逃がしたりしちゃってね、そこがいい。 このシリーズは全22巻だそうで。おそらく、完訳でもない。
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