クリフォード・ナイト (Clifford Knight)

1886〜(没年不詳)
アメリカ生まれ。
クレイトン・ロースンやC・デイリー・キングらと肩を並べる
黄金時代の名バイプレーヤー。
英文学教授ハントゥーン・ロジャーズが
探偵役を務めるシリーズで人気を博す。
同シリーズは全18作で、非シリーズ作品が6作ある。
    The Affair of Heavenly Voice
1937ミステリ講座の殺人★★★☆☆

著名女流作家の邸宅に「ミステリ講座」と称して集められた人々。 ある夜、「天の声」と呼ばれる鐘の音に、人々はたたき起こされた。 そこで秘書の老女が殺されていた。 なぜ犯人は殺害後にあえて鐘など鳴らしたのか。 そして老女が死ぬ前に語っていた謎めいた言葉の意味は……。 黄金時代の名バイプレーヤーによる本格推理、ついに邦訳! ハント・ロジャーズ・シリーズ第2弾。 スランプに陥っている大女流作家マーカーは自慢の邸宅の維持費にこまり、 自宅にてミステリ創作講座を開講した。 物書きたちを集め、ミステリの作法を有料でアドバイスするのだ。 そんなある真夜中、"天の声"と呼ばれている青銅の鐘の音が屋敷にひびいた。 叩きおこされた人々がそれぞれの部屋から顔をだすと、 マーカーの秘書の老女が胸に短剣を刺され死亡していた。 彼女は前日、「ルスピアムがわたしの命取りになる」という なぞの言葉を残していた……。 犯人はなぜ自らの犯行を鐘の音でしらしめたのか? そして"ルスピアム"とはいったいなにを示すのか? やがて第二の殺人が発生し―― ふつうのフーダニット。 特徴は巻末の"手がかり索引"くらいか。 事件の手がかり(伏線)が明記されていて、 読者も読みながらメモって、 最後にそれと照らしあわせてみれるというもの。 ……メモりながらミステリ読む人って都市伝説だと思うけど(^^; それに論理的かどうかがあやしくてね。 例の黄金時代臭も弱かったよ。 ミステリ創作講座もほとんど体をなしてない。 ただ官憲のリアクションはおもしろかったな。 やる気のない保安官がひとりいるだけでね。 それもほとんど現場にいないし、調査もおざなり。 関係者がどうしようと自由ってのもなんか笑える。 なんぼ平和な地方でもこんなことってあるのか? ※本書巻末に著作リスト付き
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