The House of the Arrow
1924「矢の家」★★★★☆
ハーロウ夫人がなくなって、遺産は養女に残されることになった。
そこへ義弟が登場し、恐喝に失敗するや、
養女が夫人を毒殺したと警察へ告発した。
養女は弁護士に救いを求め、パリからアノー探偵が現地に急行する。
犯人と探偵との火花を散らす心理闘争は圧巻で、
犯罪心理小説の変型としても、
サスペンスの点でも類例の少ない古典的名作!
ミステリ。アノー探偵シリーズ第2弾。
富豪のハーロウ夫人がなくなり、
遺産はすべて養女ベティに残されることになった。
ところが、夫人の義弟が現われ、恐喝に失敗すると、
ベティが夫人を毒殺したのだと告発した!
こうして探偵アノーが出馬し、調査を開始。
遺体を解剖しても毒の痕跡はなく、
義弟のたくらみは瓦解したのだが……。
この次の展開がうまいですね。まあ、読めるだろうけど(w
しかし、これ、犯人が多すぎですって(^^;
単独犯は無理としても、共犯者の数が……。
アンはいかにもミスリードだし。
主犯の存在、印象はあざやかで文句ないんだけれどねぇ。
黄金時代の香気が強いので、信者にはそれだけで快感です。
フランス人のアノー探偵もユニークで、
芝居がかった、思わせぶりな態度は
俳優でもあった作者らしくてほほえましいです。
ああ、ノートル・ダム寺院の正面ファサードを拝観したい。
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