マーガレット・マロン (Margaret Maron)
ノース・カロライナ州グリーンズボロ生まれ。
詩人を志していたが、
《アルフレッド・ヒッチコック・ミステリ・マガジン》に短編が掲載され、
ミステリ作家として歩みはじめる。
1992年、デボラ・ノット・シリーズ第一作「密造人の娘」で
MWA賞、アンソニー賞、アガサ賞、マカヴィティ賞を受賞。
他に、NY市警シグリッド・ハラルドの人気シリーズもある。
女性ミステリ作家団体〈シスターズ・イン・クライム〉の会長も務めた。
Bootlegger's Daughter 1992「密造人の娘」★★★☆☆
公正な裁判をめざし、 弁護士のデボラ・ノットは地方裁判所の判事に立候補した。 だが、激しい選挙戦のさなか、 彼女は迷宮入りとなった殺人事件の調査を依頼され、 犯人を追い始めることに… アメリカ南部を舞台に、情感豊かに描く注目のシリーズ第一弾。 アメリカ探偵作家クラブ賞、アンソニー賞、アガサ賞、 マカヴィティ賞の最優秀長篇賞を受賞した超話題作。 デボラ・ノット・シリーズ第1弾。 1972年5月。 若い母親ジャニーとその娘の赤ちゃんゲイルが行方不明になった。 3日後、町はずれの製粉所の廃屋でジャニーが射殺体で発見され、 かたわらにいたゲイルは衰弱していたが一命はとりとめた。 誘拐でもなく、金銭はそのまま、暴行もされておらず、 またジャニーに殺されるような理由はなく、捜査は暗礁に乗りあげた。 1990年4月。 弁護士デボラ・ノットはろこつな馴れあいと人種差別の 裁判を目の当たりにし衝動的に地方裁判所の判事に立候補する。 選挙戦のキャンペーンを開始した矢先、 デボラがベビーシッターをしていたゲイルが訪問し、 母親が殺された事件の再調査を依頼される。 多忙のなか、しぶしぶ引き受けるが……。 弁護士探偵は多いけど、選挙中ってのはめずらしい。 本書の目玉は地縁血縁なので、選挙運動が際立ちます。 (それゆえ、人名の厖大さには疲労する><) 過去の未解決事件をあばくのは魅力的なのですが、 けっこうあっさりたん白なのはもの足りないか。 それと個人的に、作者のユーモアのセンスとの相性が悪かった(^^; なんかこう固ゆでを気どってるのが半熟にしか見えないというか。 いまいち乗りきれず終始しちゃった印象。 各賞を総なめにしている作品なので、気になったらどうぞ。
Southtern Discomfort 1993「甘美な毒」
判事になったデボラは激務の間をぬって、 貧しい家族のために家を建てる活動に手を貸していた。 だが建築現場で姪が男に乱暴され、その男が何者かに撲殺された。 死体を発見したデボラは事件に巻き込まれ、さらに次々と不可解な謎が。 アメリカ探偵作家クラブ賞、アンソニー賞、アガサ賞、 マカヴィティ賞を受賞した話題作『密造人の娘』に続くシリーズ第二弾。 デボラ・ノット・シリーズ第2弾。
Shooting at Loons 1994「砂洲の死体」
臨時の仕事で大西洋沿岸の地域にやってきた判事のデボラは、 砂洲で男の射殺体を発見した。 風光明媚なこの地域では、海の利権をめぐって 開発業者や漁師たちが対立しており、 被害者は漁師のまとめ役をしていたという。 デボラは犯人を追い始めるが、やがて第二の殺人が… 女性判事デボラ・ノットの人間味あふれる活躍を 情感豊かに描く人気シリーズの第三弾。 デボラ・ノット・シリーズ第3弾。▼BACK▼ ▽TOP▽
Up Jumps the Devil 1996「悪魔の待ち伏せ」
判事のデボラの前から姿を消していた男たちが突然帰郷した― 彼女の過去に影を落とすアレンと、 自分の土地に買収話が出たデボラの兄アダム。 思いがけぬ再会にデボラは動揺する。 そんなある日、地主であるアレンの叔父が殺害された。 さらに数日後、第二の殺人が起き、デボラとその一族は事件の渦中に… 意外性と滋味に満ちた、アガサ賞最優秀長篇賞受賞作。 デボラ・ノット・シリーズ第4弾。