セバスチアン・ジャプリゾ (Sebastian Japrisot)

1931〜2003
フランス生まれ。
本名はジャン=バティスト・ロッシ(Jean-Baptiste Rossi)で、
筆名のアナグラムになっています。
1962年5月「寝台車の殺人者」に推理小説でデビュー。
5ヵ月後に発行された「シンデレラの罠」で反響を呼び注目をひく。
翻訳家でもある。
    Piege Pour Cendrillin
1962「シンデレラの罠」★★★☆☆

私は二十歳の娘、億万長者の相続人である。 しかも「これから私が物語る事件は、巧妙にしくまれた殺人事件です」 という言葉で始まる。 私は事件の探偵であり、 証人であり、 被害者であり、 そのうえ犯人でもある。 いったい私とは何者か? 一人四役を演ずる空前絶後のトリック! 一九六二年度推理小説界の話題をさらった問題作。 ミステリ。倒叙風。 売り文句だけでミスラーなら鼻息荒く、 よだれを垂らしながら手を伸ばしたくなるはず(w とはいえ、期待を裏切りはしないけど、上回りもしませんでした。 売り文句やタイトルに忠実すぎるんだな。 大技なアクロバットだけに見切りやすいのですよ。 入れ替わりが二重なのはおもしろいですけども。 いかにもフランス的で、 一人称の"私"がぼやけている演出も文体に滲んでいますね。 (ぶっちゃけ読みにくいw) まあ、文庫で200ページ程度の中編なので ちゃちゃっと読めます、そこはありがたいですよ。
    La Dame Dans L'auto
1966「新車の中の女」

V8エンジン、300馬力、最高時速180キロの新車サンダーバードを南仏へ、 まだ見たことのない海へとつっぱしらせるダニー。 だが、そんなことをしていいのか? 新車は雇い主の車だった。 金髪美人、極度の近視、嘘つき、偏執狂、アンニュイにみちた 彼女を待っていたのは意外な殺人事件だった。 だがそこにいるのは彼女一人!
    Un Long Simanche De Fiançaille
1991「長い日曜日」

【アンテラリエ賞受賞】 第一次大戦中のある日曜日、戦場で5人のフランス兵が処刑された。 婚約者を失ったマチルドは、事の真相を知ろうと調査を始める。 その日何があったのか? 生存者がいるという噂の真偽は? 隠された真実の断片がジグソー・パズルのように ひとつひとつ見事にはめこまれていく。 鬼才ジャプリゾが比類のない精緻な構成力で織り上げた、 情感あふれる傑作ミステリ。
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