あやかしびと

はじめに――

うわああ、ひさびさに来たよ…

このゾクゾク寒気がするほどの燃え！ヽ(`Д´)ﾉ

燃えたよ。歯をむき出して燃えたぎったよ。

人間と妖怪と、その混血である人妖たちの物語。開演。


ストーリー

太平洋戦争が終結し、十年が経過した頃。
人の身でありながら、異形の姿や力を持つものが現れ始めた。
彼らは『人妖病』に罹患した『人妖』と判断され、
その他多くの『人間』たちから忌み嫌われた。

彼らの存在を憂慮した日本政府は、
とうとう地方の一都市『神沢市』に人妖を隔離することを決定する。


武部涼一という少年がいた。
人妖であった彼は、その秘めた危険性ゆえ『人妖都市・神沢』ではなく、
孤島の病院への隔離を余儀なくされた。

そこで彼は『すず』と出会う。
様々な人間が彼から離れていこうとも、彼女だけはずっと涼一と共に在った。
だが、ある事件を起こした涼一はすずと共に病院を脱走することになる。


二人は如月双七、如月すずと名前を変え『人妖都市・神沢』に潜り込んだ。
外周を巨大な防壁で囲まれた、人妖の、人妖による、人妖のための都市。

憧れていた平穏な日常や学生生活に浸る双七――
他人にはどんなにちっぽけに見えても、
彼にとってはかけがえのない大切なものだった。 

だが、すずの『ある秘密』を目的とし、
政府機関や邪な存在たちが彼女を付け狙う。

ちっぽけな夢と愛する人たちを護るため、
如月双七の戦いが今始まる。


ストーリー付記

学園青春恋愛伝奇バトルＡＶＧ。

シナリオ(企画も)さんは東出祐一郎氏。
んー、某菌類がニトロサイドに眷顧された感じ。
手のひらサイズのFateとでも申しましょうか。
冒頭は気取りすぎというか力みすぎだけど
すぐ落ち着く(慣れる)ので予断は禁物。
燃え、萌え、笑い、泣き、バランスいいね。

原画は中央東口たん。主にニトロ作品を手がけた人ですね。
でも今回はクセが強いような…
イベントＣＧだけでなく、
小コマＣＧ(カットイン)がいい味出してます。
鳥山石燕風なのは泣けるほどうれしいんだけど、
１枚しかないのがおしい、おしすぎる(´Д⊂

初回特典「あやかしぼん」ではふたりの対談も。


総プレイ時間は２０うん時間。
適度でちょうどいい具合。
前半は共通で、後半は大きく分けて４ルート。
刀子、トーニャ、薫、クリアですずも可能に。

攻略は選択肢少ないけど、
ほとんど最後に分岐しますので
攻略サイトさんの恩恵を受けたほうが気楽。


キャラとか

オフィシャルの人物相関図とかが
やたらとわかりやすいけど、いちおう。

如月 双七

主人公。
幼い頃から隔離施設で育った少年。
ふとしたきっかけで脱走し、学園へ逃げ込む。

こういうとなんだか暗〜い孤高なひねくれ者っぽいけど、
なぁに、かなりいい奴です。
見た目こそ長ぐつみたいだけど、お人よしで穏和な感激屋。
平凡なことですぐボロボロ泣くんですけどね、
そのたびにもらい泣きですよ(;_;)　←涙腺ゆるすぎ
で、でも、肉じゃがの件は泣いていいんだよな、九鬼先生･ﾟ･（ﾉД`）･ﾟ･

如月 すず

主人公といっしょに脱走した少女。キツネ。
戸籍は妹で心は姉。
なついた双七以外の人間にはかなりの憎悪を抱いている。

最初の、少年の案を拒絶しないバッドなんて切なすぎるよ(´Д⊂

一乃谷 刀子

生徒会所属、三年生。
愁厳の妹に当たる。
温和で慎ましい古風な、でも感情表情 豊かな性格。
家は神社で巫女でもある。
やきもちかわいいよやきもち(;´Д`)

一乃谷 愁厳

生徒会の会長。
誠実で超生真面目。
刀子の兄で刀の使い手。
意外にも照れ屋さんで、このゲーム随一の萌えキャラ(ｗ

トーニャ

生徒会所属、二年生。クラスメート。
いついかなるときも冷静沈着なロシア人留学生。
背中から生えているキキーモラというひもが武器。
すずとは相性が最悪で、しょっちゅうケンカしている。
ふわふわモード…･ﾟ･（ﾉД`）･ﾟ･

飯塚 薫

ドミニオンの隊長を務める。
一癖も二癖もある部下達の前では冷静沈着。
昔、双七とおなじ施設にいたお姉さん。

九鬼 耀鋼

ドミニオンの副隊長を務める。
普段は穏やかではあるが、戦闘の際は非情で無道。
中国拳法の流れを汲んだ対人妖専門の武術、九鬼流の使い手。
双七に拳法と男の在り方を教え、「先生」と尊敬されている。 


めぼしいのはこれくらい。
ただし、他の脇役たちもとても輝いてますので。
場面場面では主役になりうるもし。
確信した。
エロゲはヒロイン以上に漢が大事だと思うんだ。


システム・音楽

ディスクレス起動、可能♪
容量は３ＧＢ強。

ゲームシステムはがっしり。
必要とされる機能はばっちりそろってます。
ストーリーに没頭できます。
前半はシーンスキップ欲しいけどん。

ＣＶもしっかりしてます。
最近はどこもうまいですな。
ぽんこつでない籐野らんさんもいい(^^)

神沢学園

如月双七――保村真(少年時代――理多)
如月すず――鮎川ひなた
一乃谷刀子―― 一色ヒカル
一乃谷愁厳――先割れスプーン
トーニャ――籐野らん

上杉刑二郎――北山幸二
愛野狩人――紫原遙(もうダメ、こいつ大好きｗ
七海伊緒――小塚環
姉川さくら――望月まゆ
新井美羽――柚木かなめ

加藤虎太郎――紫花薫(
藤原那美子――茶谷やすら(妖よりこわいから、ガチでｗ;

第参種人妖追跡機関(通称ドミニオン)

 飯塚薫 ――嬉野祥子
九鬼耀鋼――御成門佐清
氷鷹零奈――野神奈々
氷鷹一奈――野神奈々
光念一兵衛――棟方一志
光念輝義――杉崎和哉
比良賀渉――下野薫

その他

八咫鴉――時田光
鴉天狗――ヤマモトヒロフミ
ウラジミール――松涛エルザ
押野登喜夫――戸間斗(※天)
雲野秀介――倉久恵古(※中)
里村陽太――松園ルイ
雪野くるみ――如月葵
おっちゃん――事務台車


音楽は１８曲、ＯＰとＥＤで＋２曲。
曲数は多くないですが、アップテンポな燃え系が強いですね。
和の色も目立つ。
曲名が妖怪なのもポイント。
「野寺坊」のピーヒャラお祭りみたいのはあれだけど(^^;
「鵺」とか「蛟」やばいよなあ。熱ぃぃぃぃ！


えちぃ

薄くはなく、されども濃くもなく。
すずさんいわく主人公は鬼畜(ｗ

一番えちぃのは人間の姿に慣れてなくて
トイレできないすずのお腹をさするとこだよね。
行為より、ああいうのがたまらん(#´Д`)

シーン回想ありで、２４シーンもあるのですが、
今やるんかい的なのが多いです(ｗ

サブキャラ同士のもあったりしてね、
あんま他人の濡れ場は見たくねぇぞと。

基本は純愛だけど
なかにはヒドいのも雑じってます(´Д⊂

ああ、えちぃになると
主人公のボイスが極端に減少する、ってのはＧＪ。
地の文で会話したりしてます、これは見事。
野郎にしゃべられると例外なく萎えるものね。
よくわかってるなあと高く評価。
(こんな当たり前そうなことでもできないメーカーの多いこと)


最後に――

バトルの熱さがとにかく売り。細かいつっこみは封印だ。
けどラストバトルはめりっさインフレしすぎたかな。
見せ方は新鮮でおもしろいんですけどね。
ネタバレになるから詳しくは書けないけど――

双七が「ナデナデシテー」ってうるさいから
頭の上にマッサージ器あてて死ぬほどナデナデしたら
「ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ…ファ-」ってなった。
最初は面白かったんだけど、
なんかキモくなったので首元を横から思い切りチョップしたら
「モルスァ」みたいなこと言いながらすごい勢いで飛んで行った。

――って感じ。いや、一分くらいはマジで(ｗ
セラフの選択肢があるのでべつにいいじゃない。
(乾坤一擲の割には展開に差がありすぎるけどｗ)
しかし双七のルーツは魅力的だねぇ。



えーと、今年度のは、サナララ、つよきす、ホロウ、智代、東鳩２、本作。
こりゃもう、あやかしが2005年度のマイベストです。
完成度はやはりホロウなんだけどＦＤだしね。
つか６本しかやってねーし、
今後増える可能性もあるので参考にするのはＮＧよ。
ともあれ今年最後のエロゲが今年最高だったのは縁起がいいね(？)



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