神樹の館 始めに―― ああ、いいよ、こういうの、いいよ、素で好き。 ジャンルは怪奇ミステリ、ホラーでもいいけど。 とにかく古譚な寓話。 舞台は隔絶された山中の館・真珠邸。 降りしきる雨。 奇怪な伝承。 奇異な現象。 奇矯な人物。 奇幻な展開。 奇絶な狂想。 幻惑が幻想になる終極。 シナリオは「C†C」などでおなじみの田中ロミオさん。 博識で語彙の豊富さと筆力の高さはさすがです。 これが専門用語の乱発だとペダンティックでウザいだけなんだけど、 意図的(?)に偏旁冠脚でイメージ・解釈できる単語を使用してるのはステキ。 ま、一部にあきらかな専門用語も混じってますけどね、説明なしで。 集中力 途切れると全然ストーリーが頭に入ってこなかったりするし(^^; 話がそれほど長くないのが救いです(w ストーリー 主人公、工月秋成(くげつ・あきなり)は、大学の友人の麻子(あさこ)と、 山奥にそびえ立つ洋館、「真珠邸」へと辿り着いた。 快く迎えてくれたのは、メイドの紫織(しおり)。 警戒してか近寄ってこない双子の少女、斎(いつき)と伊美(いみ)。 姿を現さない、館の主人。 こんなにも巨大な館にもかかわらず、住人は、たったの4人。 もともとは、卒業論文のための資料を探しにやってきた、秋成と麻子。 メイドの紫織が、二人を書庫に案内する。 「よろしければ、しばらくお泊りになって、存分に研究なさってください―――」 夜。 慣れない枕になかなか寝付けない秋成。 どこからか聞こえてくる、少女の唄声。 誘われるように、館の奥へと足を踏み入れる。 そこには、座敷牢の中で悲しげに歌っている、和服の少女。 傍らには、白狼。 ぞっとした瞬間、メイドの紫織の声が。 「屋敷の中は、危ない場所もございます―――冒険心もほどほどに」 気がつくと、館の中。さっき見た光景は、夢か、幻か。 そうやって、秋成と麻子は、徐々に引き返せない領域に、足を踏み入れていくのだった…… システム・音楽 ディスクレス起動、できます。1GB。 インターフェイスに不備なし。 テキストのルビの色がかすんでるのは困る。 修正ファイルは落としときましょう。 音声あります。 麻子――小田真ゆみ 紫織――ひびきりん 斎・伊美――福元コヒロ(ごくまれに「お兄さん」と呼んでくれます(;´Д`)モットイッテー 竜胆――藤嶋永遠 音楽15曲、それ自体はいいんだけど、たまにシーンに適合してないんですよ。 合致した時はかなりいいです、でもループにも気を使え。 えちぃ 濃ゆいですよ、そこそこ尺が長めなんで。 回数は少ないですけども、1〜2回。 シチュは至って普通。何もいうことない(w シーン回想あり。 最後に―― 最初の選択肢で基本ルートが決定されるので書いときます。 そこには、卒論に必要な資料が →紫織ルート 麻子の依頼が切っ掛けだった →麻子ルート ……何度も夢に観たのだ →双子ルート 3つとも見終えると最後のルートに突入します、強制的に(w 「C†C」ほどの爆発力も爆笑力もなく大いに地味ですけど 少し常識の枠組みを壊しただけでじわじわ溢れてくるこわさは絶品。 光は暗黒に照る。しこうして暗黒はこれを悟らざりき。 ▼BACK▼