ゆのはな
はじめに―― 夏に体験版をプレイして気に入ったんだけど、 思いっきり冬ゲーだったので、機会があればと待ち。 で、このたびタイミングよく出会えたので買い。 冬の田舎町を舞台にした"賽銭おねだりADV"。 心(懐は極寒w)温まる、ちいさな神さまの物語。 ストーリー 大学が冬休みに入り、あても無くバイク旅行に出掛けた『草津拓也』は、 片田舎にある『ゆのはな町』を訪れた矢先に交通事故を起してしまう。 道端にひっそりと建っていた古びた祠にバイクごと突っ込み、 意識を失ってしまう拓也。 再び目を覚ました時、視界に飛び込んできたのは、 仰向けに倒れた自分を、 宙に浮かんだまま覗き込む、奇妙な格好をした少女の姿だった。 「あ、お目覚めですね。ご無事のようで何よりです」 ゆっくりと身を起した拓也に微笑みかける、不思議な格好をした少女は、 自らを土地の守り神である 『ゆのは』だと名乗る。 突然のことで呆気に取られている拓也に対して、 ゆのはは土地神としての力を使って、 瀕死の重傷を負っていた拓也を治療したことを語る。 「いえいえ、お礼を言われるほどのことではありません。  その代わりと言っては何ですが、  壊れた祠の修理代を負担して頂けないでしょうか」 訳が分からないまま、とにかく礼を言おうとした拓也を制して、 どこからともなく取り出した電卓で見積もりを始めるゆのは。 「ぴっぽっぱ、  これなら235万円といったところでしょうか。  こんなの命の値段だと思えば、ぜーんぜんおトクですよね♪」 あくまで笑顔のまま、 ゆのはは賽銭箱の形をした貯金箱を拓也に突き出してくる。 ――こうして半ば強制的に、 『命の恩人』であるゆのはの要求を聞くことになった拓也は、 『ゆのはな商店街』の中でバイトに明け暮れる日々を 送る羽目になった………。 ストーリー付記 主人公・拓也が白猫を避けバイクで転倒し、 いままさに旅立とうとしている時、 守り神と名乗るゆのはに助けられる。 その代償に200万円を要求されるも、拓也は一文無し。 しかも助けた際に霊的に結びつき、 拓也はこの地方から外へは出られなくなる。 しかたなく、目標を20万円に負けてもらい、 ゆのはな町でバイトの日々に追われる羽目に……。 ラーメンの1万円 (C)PULLTOP 左から、椿、わかば、由真、穂波、ゆのは。 由真は攻略対象ではありません。 シナリオはメインが丸谷秀人氏で、 穂波ルートがJ・さいろー氏。 シナリオアシストに、 十睡みちたか氏と椎原旬(プロデュース)氏。 テキストは誤字こそ多いけど、いい感じ。 修正パッチ出てるのにまだ残ってるってどうなのよ。 テキスト中の "ぶつぶつ" や "中略" も しっかりしゃべってるのは芸が細かい。 プレイ時間は15時間+。 攻略はとてもかんたん。 マップ上のバイト先を選ぶだけ。 攻略したいヒロインをストーキングしましょう(w 穂波ルートだけ選択肢がいくつかあるけど、 常識的に選べばOK。 わかば、椿、穂波をクリアすると タイトル画面が変化し、ゆのはも可能になります。 キャラとか 草津 拓也 主人公。冒頭から事故って死亡しかける。 クワゥテモック(バイク)と テスカトリポカ(白いギター)が相棒の旅人(大学生)。 前向きで楽天的な性格。かなりいい奴です。 というか、たんなるバカ(w ギターを鳴らすボケや五体投地がおもしろすぎる。 寝起きのテンションとかいいなあ。 見習うべきところがあるね。 ゆのは 『ゆのはな町』に棲む自称"土地神さま"。 名目上は拓也の不憫な妹ということになっており、 監視と称してなにかと付きまとってくる。 お金にはシビアな守銭奴。 子どもな偽妹設定はいいですね。 あわれな境遇の作り話を町民に話しては 涙を誘い、食べものを巻き上げる(w 閉めのゆのはルートはあっさりしすぎてたなあ。 メタオチまでかぶってるし、 他のルートのほうが生きてるような……。 (どのルートでもラストは泣けるべな。 「またな」と「祝福を!」なら何度でも泣けるぜ・゚・(ノД`)・゚・) 伝説(起源)はもちろんあるけれど、 温泉復活、復興や先代のエピソードでもあるかと思ったのに。 あとは引くくらいな徴収がやりすぎな部分もありまして、 その辺もルートでフォローしてくれなきゃ……。 伊東 わかば お風呂屋「華の湯」の孫娘。 両親は仕事の関係で海外に在住していて、 祖母のみつ枝とふたりで暮らしている。 だれにでも優しく穏やかなぽわぽわした性格で、 ほんわかとした微笑みがトレードマーク。 その場にいるだけで、周囲の空気を和ませてしまう存在。 絵本を描くのが好き。 宇奈月 由真という親友がいる。 ゆのはな町に古くからある旧家の一人娘。 この由真がどのルートでも大活躍(?)。 わかばにぞっこん首ったけで、主人公を邪魔者扱い。 思い込みが激しく、ひとりで妄想の世界に入り浸る(w 場合によってはウザいかもだけどルートがないのは無念。 町(家)がらみでできそうなのにね。 高尾 椿 酒屋「高尾酒店」の娘。 喧嘩っ早い上に言葉遣いも乱暴だが、 サバサバしてきっぷのいい姐さんキャラ。 気の強さは町内会長の祖父渋蔵譲り。 んー、このルートは平坦かなあ。らしくないというか。 主人公とふたりしてうじうじしすぎっ。 書くことが好きと気づかせただけじゃ弱い……。 桂沢 穂波 喫茶店「白摘茶房」の女の子。 ウエイトレスの手伝いをしている。 母親の榛名とふたりで切り盛り。 口数が少ないためクールな印象を与えがちだが、 じつは好奇心旺盛な性格。 オカルト趣味で霊感があり、 主人公の正体(ゾンビw)を見破り、研究対象に。 お隣は電器屋「春日デンキ」。 ここの若き店主尚樹は戦艦オタク(w システム・音楽 ディスクレス起動、可♪ 積雪量は1.8GB。 最近のにしては軽いですね。 特別な演出は雪くらいしかないから当然か。 システム機能も問題ないっす。 CVも全員 適役でレベルも高い。 部分的にゆのはの声のボリュームが大きいのは仕様? 一色ヒカルさんの姐っぷりはいいですのぅ。 敢闘賞は福島梨亜さんだよね(w ゆのは ――七原ことみ 伊東わかば――生田香織 高尾椿 ―― 一色ヒカル 桂沢穂波――木葉楓 宇奈月由真――福島梨亜 桂沢榛名――楠鈴音 高尾渋蔵――棟方一志 伊東みつ枝――茶谷やすら 春日尚樹――柴原遥 へんりー3せい――萌原ぷりん3せい ――って、やすらさんにおばあちゃんさすなヽ(`Д´)ノ お世話になったことだってあるんだぞっ!(痴 でも、ちくしょう、適材なんだよなあ(w; 音楽も清々しい癒し系で最高。 ♪曲目 01 まどろみの昼下がり 02 粉雪の踊る街 03 月と星の見る夢 04 祠に棲む神さま 05 湯気の向こうの笑顔 06 ほろ酔い看板娘 07 やさしいうた 08 俺のテーマ 09 気まぐれ守銭道 10 吶かぁぁぁぁぁん! 11 つないだ手ぶくろ 12 恋ごころ 13 時の足音 14 伏せられた瞳に映るもの 15 わらわのありがたいお話 16 雪のまほろば 17 おしえてゆのは 18 吐息の距離 19 あたたかい涙 20 満ちる季節 21 ゆのはな 22 冬だより 23 約束〜resume〜 (←の2曲はボーカル付き、公式に歌詞あり) タイトル画面の「恋する水晶体まどろみの昼下がり」で もう惚れた。 変化後の「ゆのはな」もどこかもの悲しくてよかあ(;_;) 同系の「恋ごころ」「雪のまほろば」「満ちる季節」や ボーカル曲もいいねえ、冬だよりがツボ。 OPよりEDとして聴くとノスタルジックでとろける。 音楽鑑賞モードなんてあってもめったに 使わないけれどこれはいい(´ー`) えちぃ おのおの。シーン回想あり。 ゆのはと椿は、回数3回で薄い。 どっちもすんなり突入しちゃうのが……。 わかばは1回だけど(回想では2回)まあまあ。 ミサイルモンダイ爆笑(w 穂波んはガチ。 もうむっちゃくちゃいちゃいちゃエロエロ(;´Д`) 回想では5回。 フードパジャマがヤバいって! フードパジャマがヤバいって! もう一度だけ。 フードパジャマがヤバいって! ちらっと胸を見せてきたりしてもうgjでydhy 最後に―― さてさて、このゲーム、 限定版の大吉パックと、通常版があります。 大吉パックには、 ・ゆのおと(サントラ) ・ゆのどら(ドラマCD) ・ゆのほん(小冊子) ・開運グッズ(おみくじと絵馬) が同梱。 サントラは全曲収録でふつうにうれしいです。 曲の合間・つなぎ目が微妙にまぬけでもGJ! ドラマCDは 「由真とゆのはの、わかば大好き!ラブラブ大作戦!!」 というタイトルのエピソード。合計時間は38:34。 由真が宝くじで1億円当てて巻き起こる騒動。 主人公はついに念願(?)の風邪をひき、 心臓をつぶされ(!)、登場しません。 おそるべし声の都合……!(w 黒わかばがすごくこわくてすてき(w 小冊子はクリアするまで封印指定。 ゲストイラスト、 原画家インタビュー、 シナリオライター対談、 ノーブランドサウンズの秘ひみつ、 声優インタビューを収録。 と、プレイ後にもたのしめる仕様。 大吉パックは多少、値は張るけれど、 ゆのはなファンには必要不可欠。 でも、購入前に判断できるわけないので 体験版や直感で吟味してみましょう。 非常にオーソドックスながら 雰囲気のいいなごみ系の萌えゲー。 さむい冬に心温まるのでうってつけです(^^)
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