ひぐらしのく頃に
はじめに―― 「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」の、 独立してるようで繋がってる4つの物語。 もしくは、繋がってるようで独立してる4つの物語。 リドル・ストーリー(出題編なので)。 「解決偏」がまだ未発表なのでなんともいえませんねー。 選択肢が0なので読み進むだけです。 プレイ時間は20時間未満ってとこか。 まったりからホラーへの急転直下がすごい。 同人なので、むやみやたらに価格が安いのも魅力的(^^) ストーリー 昭和58年初夏。 例年よりも暑さの訪れの早い今年の6月は、 昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの合唱を楽しませてくれた。 ××県鹿骨市。県境にある寒村、雛見沢村。 人口2千に満たないこの村で。それは毎年起こる。 雛見沢村連続怪死事件(1979年〜1983年) 毎年6月の決まった日に、1人が死に、1人が消える怪奇。 巨大ダム計画を巡る闘争から紡がれる死の連鎖。 昭和中期に隠蔽された怪事件が、蘇る。 陰謀か。偶然か。それとも祟りか。 いるはずの人間が、いない。 いないはずの人間が、いる。 昨夜出会った人間が、生きていない。 そして今いる人間が、生きていない。 惨劇は不可避か。屈する他ないのか。 でも屈するな。 君にしか、立ち向かえない。 シナリオ、ネタバレ概要 第1話「鬼隠し編」 祟りと鬼隠し。 5年連続で発生している怪死&行方不明事件。 今年は富竹ジロウ(PN)が自分の爪で咽喉をガリガリ自殺、 鷹野三四(みよ)が行方不明。次はレナ? ところが狙われはじめたのは主人公。 疑心暗鬼に駆られ、金属バットを持ち出し、 孤立していくさまは悟史の追走だった……。 レナの暴走。主人公、レナと魅音をバットで殺害(?)後、 "監督"に追われ、電話ボックスで富竹と同様の自殺を遂げる。 第2話「綿流し編」 上がレナなら、こっちは魅音ルート? 夏祭り・綿流しの最中、 祭具を奉った祭事殿に忍びこんだ主人公、詩音、富竹、鷹野。 語られる雛見沢のルーツ。そして歯車が狂いだす……。 鷹野が焼死体で発見され、富竹は喉をかきむしり自殺。 公由村長さんの失踪。園崎家の暗躍。 さらに梨花と沙都子、詩音まで行方不明に。 レナと園崎邸へ。魅音の自白。敷地内の山で決着。 失踪者の遺体は発見されず、魅音は逃走。 後日、主人公が魅音に刺され重傷、詩音が転落死。 失踪者の遺体も発見される。梨花のポッケから注射器。 ――魅音もまた、すでに死亡していたのだった(;´Д`) そしてみたび主人公に忍び寄る鬼の影―― 第3話「祟殺し編」 まあ、沙都子ルート。 冒頭の被害者は間宮リナ(本名:律子)。沙都子の叔父の愛人。 大石はオヤシロさまの使い? 雛見沢に帰ってきた叔父に虐待を再開される沙都子。 あらゆる手段を考案するも、解決にはいたらず。 無力に伏した少年は叔父の殺害を決意するが……。 実行後、主人公がもうひとり出没(^^; さらに叔父はいまだ生存しているのだった……。 知らされる鷹野の焼死。富竹も死亡?入江京介監督が睡眠薬で自殺? 大石が行方不明。梨花が虐殺されている……。 沙都子への天罰。主人公、橋から突き落とされる! その間――猛毒の火山性ガスにより、雛見沢は歿していた……。 主人公だけが生き延びるも、その後、病院で死亡>< 第4話「暇潰し編」 梨花……いや、大石蔵人ルート?(w 語り手は警視庁の赤坂衛。 ある児童誘拐事件の顛末。梨花の予言。 外伝的で、最短のシナリオ。 システム・音楽 ディスクレス起動、できまっす。ラブ。 体重は440MBクラス。 システムはシンプルイズベスト。「NScripter」です。 伝統的。オーソドックス。最低限は保障。 ――絵に関してはノーコメント(w 構図もポーズも一種独特。 なんとシナリオの竜騎士07さんが原画も手がけています。 きっと慣れるから大丈夫。人間は強いんだ。 音声なし。 音楽は質も量もいい感じですぅ、ヘタなプロ製品よりよっぽど良質。 一部、ファミコンじみたものや音割れしてしちゃってるのもの、 つなぎ目にもろさが目立つなど、問題点もあるけどなんのその。 こわいよ。 効果音の使いかたもうまいったらない。 ひぐらしの鳴き声好き♪ えちぃ ありません! 最後に―― ミステリのスタイルも取り入れてんですよね。 これでロジカルな解決があればメフィスト賞も狙えますねー。 まあ、それが名誉なことかどうかは別問題ですが(w 「月姫」ネタがちらっとありますね(w (月姫未プレイでもなんら支障ありません) 部活といい、おまけやミニゲームといい、遊び心満載ですな。 故にホラーな部分が浮き立つんですねー、キングの手法ですよ! (着想的には貴志たんのにおいもこころなしか^^;) 「さくら」の連想でこわれるほど笑たよ……。 この途方もない物語にいったい、どんな決着をつけるのか。 「解決偏」がたのしみでもあり、心配でもあり(w;
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ひぐらしのく頃に解
はじめに―― 「目明し編」「罪滅し編」「皆殺し編」「祭囃し編」の4話。 解答編ですので、こちらから先にプレイしないよう念押し。 基本的な要素は前作と変化なし。ゲームエンジンとかね。 プレイ時間は長かったと体感。30時間くらいか。 音楽は新曲もボーカル曲もあり、より強化されています。 容量は570MB。 雛見沢で発生した奇怪な事件の真相とは―― ストーリー 第5話「目明し編」 詩音が主人公に。悟史とのなれそめ。 (――しかし、率直に、詩音の一人称はくどいな(^^; 理屈っぽいというか、いちいち言い訳がましいというか) 悟史の失踪。そのなぞを紐解くため、 詩音は奔走するが、手がかりはゼロであきらめムード。 ……やがて。詩音はひとつ遅れてぺたぺた聞こえる足音を 悟史のものとよろこんで受けいれるのだが……。 「綿流し編」後っぽいです。 真相にはわずかにおよべず。 ああ、しかし、終わってみれば、 詩音の語り口はあれでよかったんだと気づいた私であった。 第6話「罪滅し編」 圭一とレナが入れ替わり主人公に。 前半は意味深なレナの拝白(回想)から幕開け。 レナと父親の……んー、身の上の物語。 雛見沢へ帰郷にいたるまでの礼奈のお話と、 その後おとずれた災厄のお話。 っていうか、ひぐらしってこんな感動もんだったっけ・゚・(ノД`)・゚・ と思わせて、後半からはやはりガチ、前半を伏線に核心へ。 エスカレートした少女の真相究明は営林署篭城事件に発展。 寄生虫にパラノイアに矢追さん!タフだねぇ。 さらに、いきなりフラッシュバックで、 「鬼隠し編」の解釈(針、注射器、検死ミス、デマ、遺言)も……わあ('A`) なに、ひとくくりに狂気の妄想でFA? クリア後のTIPS「悪魔の脚本」でまた惑わさされる単純な自分が好き。 第7話「皆殺し編」 …………………………。 えっと、冒頭のアレは危険だから放置でいいよな。 ヘタに説明なんてしようものなら世界ごと瓦解しかねんっ。 そこを抜けると、梨花(圭一も)が主人公に。しかし……あ〜あ(゚ω゚) や、べつにループものは好きですけども。 このハッピーエンドに向かってる感も心地いいし。 ただそこはひぐらし。山あり谷あり一筋縄には行きません。 っーか、未知の生体(羽入)に奇病って、もはやなんでもありやないの(^^; ご都合で好き勝手に便利な"機能"を持たせられるじゃん。 これを推理しろってか。どこに理があるの? が! そんなのはどうでもいい。 そう思えるくらいおもしろいんですもん! おもしろいは正義。おもしろけりゃいい。 もちろん、あくまでミステリとして読み、 堅実なロジックを組み立ててきた人は納得いかないでしょう。 「読者への挑戦」までしているのだから、 フェアプレイでなければ作者の罪でしょう。 だから唾棄する人がいるのもわかります。 というわけで、未プレイの人はむずかしく考えず、 (青春)ホラーとして、割り切って読むと無難です(w 第8話「祭囃し編」 黒幕――が主人公に。そのルーツ。前半はこれ一色。 後半は"カケラ紡ぎ"。 TIPS形式で、50あるカケラをうまく紡いでいくゲーム。 50といっても、最初と最後の10個くらいはほぼ固定なので、 残りのカケラを順番に選択するだけです。 何度ミスってもOKなので、つまることはないでしょう。 ちなみにクリア後(2周目以降)で、カケラすべてを ノーミスで紡ぐと、新しいカケラが1つ出現します。 ……これは作業的で面倒ですよー。 1周目じゃネタバレで出しちゃダメなのはわかるけど、 最初からやるのはたいへん手間です>< その後はいよいよグランドフィナーレへ。 長かった「ひぐらし」の世界もこれにて閉幕。 さんざめく祭りを(薄氷を踏む思いでw)満喫しましょう。 最後に―― しかし赤坂の強さは異常(w (部活のメンバーだって小中学生だもんなぁ) 全体的にバトル描写……というか戦闘力はあれでいいのだろうか(^^; 「罪滅し編」のラスト辺りから道がずれはじめ、 すでにギャグとして受け取っていいのか、 いやいやシリアスなのか、わけわかんねぇな>< 登場人物たちが読心術に長けすぎなのもなんとかならんか。 んでも、同人&低価格でこれだけパワフルな作品なんて まずなさそうなので、ぜひ押さえておきたいですね。白眉です。 ツッコミどころの多さも、たのしいもんです(w (もし商業だったら、笑えない誇大広告で暴落だけど) それにしても昭和の時代に萌えの熱弁をふるう圭一のすえおそろしいこと(w
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ひぐらしのく頃に礼
ざっと―― 「賽殺し編」「昼壊し編」の新作2本に、 「目明し編」お疲れ様会の「罰恋し編」を再録した3話構成。 位置付けはファンディスクに近いですね。 プレイ時間は3話で3時間くらいとどれも短め。 概要は、 「賽殺し編」 トゥルー後の梨花視点の物語。 理想の世界での最悪の選択肢。 彼女の罪体と清算を。シリアス。 「昼壊し編」 これは「ひぐらしデイブレイク」の世界観を引き継いでるそうな。 といっても未プレイでも取りたてて問題なし。 (じっさい、私もやってませんし) 手にした者の恋を成就させる対の勾玉の封印が解け、 レナがその片方に被災し、 もう片方を手にした人物の押し掛け女房になるストーリー。 ホラー無縁のドタバタラブコメ。 「罰恋し」 部活で負け続きのKをはげまそうと終結した男性陣が織りなす最低の白昼夢! 後半は女性陣の大反撃が……! とまあ、いつもとはちがったひぐらしをたのしめます。 理非曲直をわきまえ「解」を甘受できた人ならぜんぜん買い。 もう次回作「うみねこ」に着手してるみないたので 当分は「ひぐらし」とはお別れでしょうねー。 いろいろ不満分子もあるにはあるけど、 やっぱ総じてこのゲームよかったよ、こちらも礼。 でももしタイトルが「謝」だったらもっと愛せたと思うんだ。
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