オールタイムマイベスト

Last Update 2006.03.04

すでにスポンジになってきた脳みそから無理やり抽出。
電波マイベストなので異論反論は厚生省へどうぞ。
むろんランクされてる作品は暫定でございます。

フーッ


《本格ミステリ篇》

意図はないけど、やはり海外・黄金期が強いです。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1932 「ギリシア棺の謎」
エラリイ・クイーン
クイーン最長の長編。
エラリイに惚れ抜いた一作。
1932 「Yの悲劇」
バーナビイ・ロス
究竟のフーダニット。
レーンだけに赦されるあの終曲。
1937 「火刑法廷」
ジョン・ディクスン・カー
本格と奇怪のメタ融合。
ラストに粉韲される世界が超絶。
1934 「ナイン・テイラーズ」
ドロシー・L・セイヤーズ
カンカン コンコン カランカラン コロンコロン
ガンゴンガンゴン ガラーン グウォーン
1929 「僧正殺人事件」
ヴァン・ダイン
探偵と犯人の最高の頭脳勝負。
稚気とトリッキーを兼ね揃えた作品。
1939 「そして誰もいなくなった」
アガサ・クリスティ
アイディアが凄すぎる。
誰もいなくなったのに解決編まである大作。
1931 「試行錯誤」
アントニイ・バークリー
シニックとロジックの狂宴。
かの「毒チョコ」をも凌駕。
1955 「はなれわざ」
クリスチアナ・ブランド
恐ろしいまでの単純明快さ。
それでいて見抜けないはなれわざ。
1942 「幻の女」
ウイリアム・アイリッシュ
ぬるさの欠片もないハイセンスな
大人の本格。リミットがあるのも卓絶。
10 1977 「ニコラス・クインの静かな世界」
コリン・デクスター
多重に仕組まれた論理の迷宮。
静かな世界の釁隙が生む推理劇。




《国内ミステリ篇》

本格に押されっぱなしなのもしゃくなんで。おーえす。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1935 『ドグラ・マグラ』
夢野 久作
終われない悪夢。
脳髄地獄。
1976 『三毛猫ホームズの推理』
赤川 次郎
これをここに位置付けするのは我ながら
すごいと思う(w  「りら荘」でもいいや。
1997 『笑わない数学者』
森 博嗣
MATHEMATICAL GOODBYE.
ネタの定番になりつつある(^^;
1978 「匣の中の失楽」
竹本 健治
反転逆転は当たり前。流転に暗転。
けれど空転はしえない反ミス。
1928 「孤島の鬼」
江戸川 乱歩
あらゆる可能性を示しえた、
乱歩文学の極意。きゃー。
1948 「獄門島」
横溝 正史
日本の本格で外せる道理なし。
犯罪美学の結集。
1964 「虚無への供物」
中井 英夫
無辺の推理小説。
頂点を迎え反世界へ落下する神秘。
1991 「翼ある闇」
麻耶 雄嵩
近代ミステリでは最上。
古典主義へ謹呈する新作。
1981 「占星術殺人事件」
島田 荘司
国内本格の代名詞。
その功績は測定不能。
10 1979 「バイバイ、エンジェル」
笠井 潔
現象学の思想ミステリ。
国内らしからぬ堅緻な作風も高評。




《ホラー篇》

怖じ恐れるよりおもろな作品。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1987 「ミザリー」
スティーヴン・キング
ホラーしてるホラーって意外と貴重だけど
これはまさにそれ。パカパカ。
1999 「クリムゾンの迷宮」
貴志 祐介
ゼロサムゲーム。
続編を担ったラストなら無欠。
1991 「リング」
鈴木 光司
これ一作だけではなく、
シリーズを通しての評価です。実は燃え系。
1998 「Jの神話」
乾 くるみ
毀誉褒貶でも百合の到達点。
鬱るんです(;´Д`)
1967 「ローズマリーの赤ちゃん」
アイラ・レヴィン
日常の神秘と深秘のスキゾフレニア。
近影のほうがホラーとも(w




《SF篇》

SFは特に孱弱気味。手にした数が0に等しいもの。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1977 「星を継ぐもの」
ジェイムズ・P・ホーガン
あのラストの衝撃度は忘れられない。
ぶっちぎりだんとつの1位です。
1997 「プランク・ゼロ」
スティーヴン・バクスター
ことスケールなら宇宙一。
ジーリー(バリオン生命体!)最強説。燃え。
1961 「ソラリスの陽のもとに」
スタニスワフ・レム
圧倒的な異能の海に慫慂・指嗾される、
メタラブストーリー。――だめ?
1966 「月は無慈悲な夜の女王」
ロバート・A・ハインライン
月面人の大革命ストーリー。
人口知能の逓増する人間味もグッド。
1995 「万物理論」
グレッグ・イーガン
暖衣飽食な理論の七支刀。
"物理学は檻ではない。"
1953 「幼年期の終わり」
アーサー・C・クラーク
人類、存在の最終段階・形態を捉えた一。
宇宙人といい、ビジュアルが絶勝。
1970 「タウ・ゼロ」
ポール・アンダースン
時間を超越したスペースオペラ。
その果てに見られる極限の人間ドラマ。
1957 「渚にて」
ネビル・シュート
ただ人類死滅へと向かう物語。
譴責さえない正反合にただ痛心…
1986 「たったひとつの冴えたやりかた」
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
異星物との交流を清潔に描く友情物語。
あたたくて、落涙必至・゚・(ノД`)・゚・
10 1962 「地球の長い午後」
ブライアン・W・オールディス
植物性のセンス・オブ・ワンダー。
ツナワタリする植物蜘蛛の妙境よ。

※「ハイペリオン」4部作は別格で。SFじゃないし。SFじゃなかったらなんなのよ。人生…かな?



《トリック篇》

ミステリといえばトリック。というわけで(無為に)ぶっ飛んでるのを。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1926 「アクロイド殺し」
アガサ・クリスティ
もうこれは不動の冠冕でしょう。
年月の加護も受け恒久に不変。
1987 「しあわせの書」
泡坂 妻夫
空前絶後のメタトリック。
まさに最初で最後。
2004 「イニシエーション・ラブ」
乾 くるみ
アージュ辺りがゲーム化したら
すごいことになりそう(w
1996 「星降り山荘の殺人」
倉知 淳
なぜだかとても印象に残ってる。
残らない方が不思議ですが(w
1982 「斜め屋敷の犯罪」
島田 荘司
つっこみどころは満載だけど
やっぱり絵的にかなりおもしろいよ。




《国内 新本格篇》

そういやぜんぜん出てこないんで。どうも微視的に存在感が希薄らしい。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1996 「すべてがFになる」
森 博嗣
このシリーズは青春なのですよ。
キーワードは浜中だっ(ヤメ
1996 「絡新婦の理」
京極 夏彦
桜舞い散る女子校でくるくる回る礼二郎が
頭から離れてくれません(w
1989 「生ける屍の死」
山口 雅也
殺害された人間が甦るメタ殺人事件。
私のお兄ちゃんです(w
1990 「探偵映画」
我孫子 武丸
三兄弟や殺戮もいいけど、
やっぱこれが妙にそそられるなぁ。
1992 「法月綸太郎の冒険」
法月 綸太郎
カニバリズムが最強。
もう苦悩は雲散霧消したのかなぁ(w




《インフィニティ篇》

これが真マイベストなんだろうなあ。

順位 年度 作品/作者 思いの丈
1949 『九尾の猫』
エラリイ・クイーン
マイベスト1。エラリイだけではない、
すべての"探偵"が"殺される"一作。
1935 『ドグラ・マグラ』
夢野 久作
今夜チャカポコらない?
いいわね、チャカポカりましょう。
1865 『不思議の国のアリス』
ルイス・キャロル
だれもがしってるへんてこな物語。
けれどいろあせないふしぎな物語。
1953 『ナイン・ストーリーズ』
J・D・サリンジャー
1991 『内なる宇宙』
ジェイムズ・P・ホーガン
極大にして極小の唯物作品。
ひもは閉じてなきゃ。
1979 『死のロングウォーク』
スティーヴン・キング
生きるために歩くだけ。カウント伯爵。
うさぎ
1976 『三毛猫ホームズの推理』
赤川 次郎
初ミスは強かった。
ホームズは名字ですよ?
1997 『笑わない数学者』
森 博嗣
MATHEMATICAL GOODBYE.
そりゃぴょんと跳ねますわ。



鉄則:一部門一作家一作品。
気がはねたら追加とか変更していきます。
なんらかの参考になればいいなと思ったけどこれでは厳しいな。
読破した作品の少なさをあらためて痛感。
今は未熟でもいつかは半熟にっ(成熟めざせよ…



▼大衆はものを書かない批評家である▼