人物紹介
エラリイ・クイーン リチャード・クイーン ジューナ トマス・ヴェリー
ニッキー・ポーター ポーラ・パリス サムエル・プラウティ J・J・マック
ドルリイ・レーン ウォルター・ブルーノ サム ペーシェンス・サム



 エラリイ・クイーン Ellery Queen
(※画像はイメージです)

作者と同名の探偵役。32本の長編など、全般に登場。

1905年生まれ。双子座。
リーが山羊座、ダネイが天秤座、
その真ん中が6月1日(双子座)なので、
これをエラリイの誕生日と仮定しては、なんてネタもあり。
1905(明治38)年、6月1日、木曜日、いいよねー。
ニューヨーク市マンハッタン北 西87丁目212番地A、
褐色砂岩のアパートの最上階(3階)で父親とともに暮らしている。

ハーバード大学法学部卒で、職業は推理小説作家。
慢性的に遅筆のようで、ネタの収集を兼ねてか事件に首を突っ込むようになる。
もちろん、父親に協力したり、事件の方から巻き込まれたりもします。

6フィート(182.88cm)の長身で、黒髪、銀色の瞳を持った青年。
初期の頃は、縁なしの鼻眼鏡をかけたり、古典の引用癖など気取った一面も。
後年、著者も――
ダネイ「彼は本当に鼻持ちならないキャラクターだった」
 リー 「彼はまったくもって知ったかぶりだった」
――と述懐。
中期以降は人間味が増幅していき、その成長する姿に魅せられたファンも多いでしょう。

「じつをいうと、ぼくのほうは、おせじをおかえしするどころじゃありませんよ。
 あなたのおかげで、ぼくは愛書家の無上の天国からひきずりおろされたんですからね。
 も少しで、本屋のあるじから、金では買えないファルコナーの初版本を譲らせるところで、
 本部に行って、あなたに金を借りるつもりだったんです。
 それで電話をかけたんです。――そういうわけで、ここに来たわけですよ。
 ファルコナー――まあよい。あしたでもよいでしょう」




 リチャード・クイーン Richard Queen (※画像はイメージです) エラリイの父親。ニューヨーク市警の警視。 小柄で、しなびて、どちらかというと、温和そうに見える白髪の老紳士。 背丈はエラリイより6インチ低い(167.64cm)。 嗅ぎ煙草を愛用し、くしゃみを繰り返すさまは実に滑稽で愉快。 影響されてかエラリイもヘビースモーカーに。 警察本部だけでなく情報屋などからも人望を集めている。 立場としてはいわゆる"名探偵を認めない警察"ですが、 エラリイの実力には一目置いており、協力を惜しみません。 エラリイとのかけあいはとても面白く、絶対に欠かせない好人物ですね。 「クイーン警視自身の事件」では主役を飾っています。 「どうして、わしは、いつもバカげた事件にぶつかるんだ?  見えないインクか! このつぎは、帽子からウサギが飛び出すだろう!」

 ジューナ Djuna (※画像はイメージです) ジプシーの16才の少年。クイーン家の給仕。 天衣無縫な性格でマスコット扱いされている。 エラリイが大学に行っている間に、リチャードが引き取ってきた孤児。 エラリイに憧れており、探偵になるのが夢。 小説家ジューナ・バーンズになぞらえたそうな。 「途中の家」辺りからいきなり姿を消してしまうのはさみしい限り。 とはいえクイーン・ジュニア名義のジュブナイルでは主役に抜擢される。 よかったね。――別人っぽいけど(w (終盤ではファブリカント夫人がクイーン家の家政婦になっている)

 トマス・ヴェリー Thomas Velie (※画像はイメージです) クイーン警視の部下。部長刑事。 ゴリラに喩えられる頑強で巨躯の持ち主。 クイーン警視とのデコボココンビぶりはもちろん、 エラリイともコンビで活躍したりと複数の作品に出演します。 当たらずさわらずに話すという意味の ミーリー(Mealy)と韻をふんでいる。 エラリイを「大先生(マエストロ)」と呼ぶのもミソ。 エラリイからは「カロサス(巨人)君」「サイクロプス(巨人)君」と呼ばれたり。 付属といってはなんですが、部下の刑事連―― フリント、ヘッス、ジョンスン、ピゴット、ヘイグストローム、リッターなどは 初期を中心にわりと登場してきます。 後期でも ちらっと出てきたりしてニヤリとさせてくれます。

そぼろ弁当みたい ニッキー・ポーター Nikki Porter エラリイの秘書。ワトソン役。 多数の長編や短編に登場する。 もともとはラジオ用に創られたキャラクター。 そこから人気が出て映画や漫画、小説にも駆り出されることに。 ちなみにニッキー・ポーターは最低でも3人います(w 「靴に棲む老婆」や「緋文字」、短編での設定が相違するんです。 ブロンドだったりブラウンだったり赤毛だったり(染髪ではない)、 生い立ちや出生地もバラバラ。 やはり小説専用キャラでないのが災いしたのでしょう。 とはいえこのずっこけ加減はワトソン役に必要不可欠なので出番が増えたのかも。 この辺の解釈は「大富豪殺人事件」の解説がおもしろい。 「ニッキー。おお、すてき、すてきだわ。美しい名前だわ。  ニッキー……クイーンさま、わたし、それ、買ってよ」 ※こんなにしおらしいニッキーは最初だけ(w せっかくなので、色ちがい各種そろえてみました(w 赤毛 「靴に棲む老婆」「緋文字」「犯罪カレンダー」 ブロンド 「〈生き残りクラブ〉の冒険」「殺された百万長者の冒険」 ブラウン 「消えた死体」「ペントハウスの謎」「完全犯罪」 (※画像はイメージです) うぇ、異様ですね><

現地妻 ポーラ・パリス Paula Paris (※画像はイメージです) ハリウッドの芸能ゴシップ記者。 「ハートの4」で初登場し、短編にもわずかに登場。 人間(群集)恐怖症で家から外へ出られない引きこもり。 エラリイが一目惚れし、見境をなくすほど魅力的な女性。 その目は星のようだった。 端的にいうと激萌え(*´Д`) 短編でのラブラブっぷりを見る限り、 ニッキーよりポーラのほうがクイーン夫人にふさわしいと妄想する。 「品格」がありすぎたためか、ワトソン役になりきれなかったのかも。 「口がきけなくなったとおっしゃるけど、  ずいぶんお口がお上手じゃありませんか、クイーンさん。  でもなんのお話なのかさっぱりわかりませんわ。  あなたはなんですか――言葉にかけては、超現実派のダリのお弟子ですか?」

 サムエル・プラウティ Samuel Prouty (※画像はイメージです) 医務検査官(補)。前期で頻繁に登場する。 クイーン警視の古くからの友人。 背が高く、ひょろ長い男。口が悪く、不健康そうな容姿をしている。 好んでまずい葉巻をくわえ、せかせかと確実な仕事をこなす一流の検死官。 ポーカーが大好き。 職業がら時間に関係なく呼び出されるため、文句が多い。 なんかミステリの検死官ってこのタイプ、異様に多いね。 死体とばかりつき合っているとこうなるものなのかな(^^; 「これからはきみの出番だ。おれか? おれはうちへ帰って、  ポーカーの続きをやらにゃならん。おやすみ、奴隷ども!」

 J・J・マック J.J.Mac (※画像はイメージですらありません) クイーン一家の友人。判事。 初期の作品で序文をかざし、 作品の語り手という設定になっている。 クイーン作品中、もっとも謎めいた人物(w



変装って現代じゃギャグだよなあ ドルリイ・レーン Drury Lane (※画像はイメージです) レーン四部作(悲劇シリーズ)の探偵役。 1871年11月3日、ルイジアナ州ニューオリンズ生まれ。 弱冠7才で初舞台を踏んだシェイクスピア劇俳優。 1928年に左右の聴力を失い、引退。 父はアメリカ人で悲劇俳優のリチャード・レーン、 母はイギリス人で喜劇俳優のキティ・パーセル。 ニューヨーク郊外の丘に建つハムレット荘で クェイシー(扮装係)、フォルスタッフ(執事)、ドロミオ(運転手)などと生活している。 愛車は黒い大型リンカーン。 読唇術をマスターしているので会話にはあまり不自由しない。 新聞の記事だけで「クレーマー事件」を解決し、 警察から信頼され、事件の調査協力を要請されるようになる。

ってかこの人、「Y」のラストしか記憶にない(^^; ウォルター・ブルーノ Walter Bruno (※画像はイメージですか?) 地方検事。 沈着冷静で責務を遵守する法律家。 「Z」ではニューヨーク州知事に。 「X」でレーンに協力をあおいだ張本人。 「Y」ではもっとも株を上げたよね、この人。

その格好で「病院を脱走した」とかいうかね(w サム Thumm (※画像はイメージですらありません) ニューヨーク市警の警部。 中身はリチャード、外見はヴェリーな、いかつく不器用だが愛すべき大男。 "名探偵を認めない警察"人間で、レーンの介入にいい顔をしないが、 徐々にレーンの能力と人柄に惹かれていく。 「Z」から警察を退職して私立探偵事務所を開業。 愛娘ペーシェンスにはめっぽう弱い。 もっと早く知るべきだった。 この顎ひげ、この色眼鏡、全身を厚く蔽った衣服、突拍子もない言動―― これは精神病院を脱走してきた狂人なんだ!

・゚・(ノД`)・゚・ ペーシェンス・サム Patience Thumm (※画像はイメージです) サムの娘。愛称パティ。 「Z」で語り手としてひょっこり登場。 自称・野放図に世界各地を歩きまわる金髪女(w 小さい頃からパパにまとわりつき、事件に首を突っ込みたがるので ママにヨーロッパに送りこまれるおてんば無軌道娘。 ミステリ好きでレーンを敬愛しており、 帰国後、父親の探偵事務所を手伝っている。 観察と推理に長け、本能的な勘もそなわっているらしく、 百戦錬磨の父親より効果的な結果を出し顰蹙を買っている。 悲劇シリーズもうひとりの探偵役。そして――
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