P・D・ジェイムズ (Phyllis Dorothy James White)

1920.8.3〜
オックスフォード生まれ。
1963年「女の顔を覆え」でデビュー。
1971年「ナイチンゲールの屍衣」、
1975年「死の塔」、
1986年「死の味」でシルバー・ダガー賞受賞。
1987年、CWA賞・ダイヤモンド・ダガー賞を受賞。
1999年、MWA賞・巨匠賞を受賞。
    Cover Her Face
1963「女の顔を覆え」

名だたる旧家マクシー家で起きた殺人事件に、村は騒然となった。 身持ちの悪いことで知られるメイドのサリーが、 絞殺死体となって発見されたのだ。 その前夜、彼女はマクシー家の跡取り息子との結婚を突然発表し、 多くの者の反感をかっていた。 はたしてそれが殺人の引き金となったのか? 捜査を開始したダルグリッシュ主任警部は、 事件の裏に潜む醜悪な人間関係に突き当たるが…… アダム・ダルグリッシュシリーズ第1弾。デビュー作。
    An Unsuitable Job for a Woman
1972「女には向かない職業」★★★★★

探偵稼業は女には向かない。 ましてや、22歳の世間知らずの娘には― 誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。 自殺した共同経営者の不幸だった魂のために、一人で探偵事務所を続けるのだ。 最初の依頼は、突然大学を中退し みずから命を断った青年の自殺の理由を調べてほしいというものだった。 コーデリアはさっそく調査にかかったが、 やがて自殺の状況に不審な事実が浮かび上がってきた… 可憐な女探偵コーデリア・グレイ登場。 イギリス女流本格派の第一人者が、 ケンブリッジ郊外の田舎町を舞台に新米探偵のひたむきな活躍を描く。 アダム・ダルグリッシュシリーズ第5弾。 コーデリア・グレイシリーズ第1弾。 タイトルでも推察できるでしょうが 若い女性の探偵役が主役のミステリです。 今日び別段 珍しくもないですが、 ソフトではなく、ややハード路線なのは目新しかったですよ。 作風は純文学よろしく改行すくなく情景・心理描写がきめ細やかで 全体の半分くらいをそれに費やしています。 やはりライト系と思ってたので意外だったな(軽い差別か?^^;) コーデリアはもともと自立していますが、 共同経営者の自殺により独立せざるをえなくなり、 真摯に依頼された仕事を調査するものの、 さまざまなできごとに苦心惨憺を強いられます。 ラストでの心情の吐露がすがすがしく感動的。 2重の全体像として抜群の完成度を誇りますねぇ。
    The Skull Beneath the Skin
1982「皮膚の下の頭蓋骨」

女探偵コーデリアは、脅迫に怯える主演女優の身辺警護のため、 伝説の孤島の壮麗な舞台で上演される古典劇に招かれた。 島にはほかに、それぞれ思惑を胸に秘めた七人の男女が集まっていたが、 やがて、開演を目前に、主演女優の惨殺体が発見された! ミステリの新女王が現代ミステリに新たな地平を拓いた大作。 コーデリア・グレイシリーズ第2弾(完結。少っ)
▼BACK▼          ▽TOP▽