チャック・ホーガン (Chuck Hogan)

アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。
1995年、ビデオショップで働きながら書いた小説『人質』がエージェントの目にとまり、
たちまち大手出版社でデビュー。
2004年、3作目の『強盗こそ、われらが宿命』でハメット賞を受賞。
ミステリー界での地位を不動のものとした。
    	Prince of Thieves
2004強盗こそ、われらが宿命

全米一、銀行強盗発生率の高い街であるボストン郊外のチャールズタウン。 ここでは強盗は誇り高き家業だ。 そんな街で生まれ育ったダグは、幼なじみを率いて、 現金強奪をすることに何の疑問も抱いていなかった。 だが、ある銀行襲撃をきっかけに、何かが変わった― 銀行の女性支店長クレアに恋をしてしまったらしい。 深入りできない苦しい恋に悩みながら、次の襲撃の準備を進めるダグ。 一方、FBIは着々とダグたち一味に捜査の手を伸ばしていた。 加害者と被害者、追う者と追われる者が、クレアを軸にして出会ったとき…。 巧みな人物描写とプロットで読ませる、傑作ミステリー。
    The Devils In Exile
2010流刑の街★★★☆☆

ボストンの駐車場で夜間警備員として働く、若きイラク帰還兵メイヴン。 ある晩、強盗に襲われた彼は、反撃のすえ相手を殺しかけてしまう。 その翌日、メイヴンは一人の美しい女からある人物に連絡するよう伝言を受ける。 メイヴンを待っていたのは元軍人だという謎めいた男ロイス。 彼はメイヴンに自分のチームで働かないかと言ってきた。 除隊後鬱屈した日々を送るメイヴンのような男たちを集め、 麻薬組織を襲撃して街を浄化すること―それがロイスの“仕事”だった。 戦場を思い起こさせる仲間たちとの絆と多額の報酬、すべては完璧に思えた。 ある日歯車が狂いだし、街に血が流れ始めるまでは…。 元特殊部隊のメイヴンはまともな職にありつけず、もやもやと日々くすぶっていた。 そんなある日、ある事件をきっかけに麻薬強盗団にスカウトされる。 麻薬取引現場を襲撃し、現金を奪うが、麻薬は下水に流すなど廃棄処分を繰り返す。 やがて麻薬組織や取締局にも強盗団の存在が知れ渡り、ほころびを見せ始めるが―― 帰還兵の暗い現実から、義賊的麻薬強盗の躍動、仕組まれた罠との対決と 物語が進むほどスピードがあがって行くのが体感できます。 先に絶望と破滅しか見えなかったはずが…うーん、感心。 テロとの戦いも果てしないものがありますが、麻薬もまた同様なのですねぇ。
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